Lección 17

おもしろい文章だったので、そのまま載せます。

別のブログで三年前に書いたものです。

 

職場に

フリオ・イグレシアスが好きなおばあちゃんがいましてね。

その人にスペイン語講座をしています。

いやいや、そんな大それたことはできませんからね。

まぁ、ちょっとしたあいさつなどをね。

Hasta mañana.

また明日。

とかね。

だいたい帰るときはそう言い合う。

ところが、いつのまにか

アスタ・マニャーナが

あした・マニャーナになってる。

hasta = ~まで

mañana = 明日

明日・まで、が

あした・明日、になっちゃってる。

そのうち、自分が明日休みだということを言うために

「あさって、マニャーナ」とか言い出す。

そして、さらに

「あさって、マニャーナやで」とかね。

こういう、ブロークンな外国語

ではなくて、完全な日本語。

いや、ブロークンな日本語を

外国語だとして使ってるところがかわいいな、と。

 

mañana には、

「明日」のほかに「朝」という意味もあります。

ボクは深夜に出勤するんだけど、

このおばあちゃんは早朝に出勤します。

「あさって、マニャーナ」を

「あさっての朝ね」

こういう意味で使ってたら、恐るべし、だな。

 

引用はここまで。

 

自分の使ってる言葉が、

いつのまにか混同しちゃうことってあるんですよね。

ボクはいつでも日本語で

外国の人に話しかけられた時は

だいたい三河弁になります。

三河で暮らすと、

「この辺の人じゃないですね」

と言われるくらい、

ボクは標準語に近い言葉を使ってるんですが、

外国の人に話すときは明らかに三河弁になります。

なんでか分かりませんが、そうなってます。

それで、相手が理解していないようなら

三河弁に英単語を入れた言葉でしゃべるんです。

ボクの中では日本語。

だから、言語が混同してる感覚はないんですけど、

他人のことでね。

そんな経験をしました。

 

スペインの田舎でスペイン語を習ってたとき、

イギリス人が何人か一緒に習っていました。

その中の一人のおじいちゃんとは気が合い

よくつるんで bar に行ったものです。

この人、ちょっと日本語を知ってます。

ボクとスペイン語のような英語のような言葉で会話してると、

(ボクの場合は三河弁に英単語や西単語が入った言葉)

なんかの拍子で、

昔覚えた日本語がよみがえってくるみたい。

彼はボクのことを shinji-san と呼んでました。

ある日 bar で、ワイングラスを掲げて

「 shinji-san joto 」というんです。

何をいってんのか分かんなかったんだけど、

「上等」と言っているみたい。

その後も何かにつけて使うんです。

意味は分からないでもないけど、

ちっょと、使い方が変だなと思って

「上等は bien で、muy bien は saikoo って言うんだ」

って教えたことがあるんです。

bien = good

muy bien = very good

理解したようで、以後はサイコーと言うようになった。

そして、他のイギリス人マイケルに教えるんだけど

基本、スペイン語で会話するルールになってますから

saikoo es muy joto と言って説明してるんです。

es = is

説明された方は、まったくわかりません。

じいちゃんは joto は前から知っている言葉だし

マイケルも知っていると思ったのか、

スペイン語と混同したのかわかりませんが、

相手に伝わらない理由が分からない。

しかも、分かんねえのかよってなもんで、

さらに同じ言葉を繰り返すだけだから

マイケルはサッパリです。

聞いてるボクも、スペイン語を教えてる先生も

このじいちゃんの言ってることが判ってるんで

ゲラゲラ笑っていました。

そして、マイケルがやっと言ったんです。

このときは、英語だったと思う。

「 joto って何だ」

じいちゃんキョトンとして言葉が出ない。

しばらくしてから大笑いして

いつまでたっても説明を受けられないマイケルは

ちょっと、可哀そうでした。


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