狂騒の中での日本

真珠湾攻撃が成功したとき、

その成功をラジオで知らされた時、

日本の庶民は大喜びしました。

いやがらせを受けつつ

いつまでたっても立ち上がらない

日本政府に対して「腰抜け」と思ってましたから

その戦果よりも、

起ち上がったことに喜びを感じたのだと思います。

 

日本が起ち上がったことに、

世界で一番喜んだのは、

イギリスの首相、チャーチルでした。

イギリスの外交方針は

ヨーロッパ大陸を統一するような

突出した強い国をつくらないように

スペインやフランスやドイツの仲を常に

よくない状態にしておくことでした。

もっと言えば、

それらの国に戦争をさせて

お金を貸しては利息を取る、みたいな。

植民地政策もそうですが、

【良心】に180度反するような心根の国ですね。

そのイギリスが、

ポーランドに侵攻したドイツに

フランスとともに宣戦布告しちゃった。

ドイツは回れ右して破竹の勢いで

今にもイギリス本土を攻めるかってまでになった。

 

日本の陸軍が

「バスに乗り遅れるな」とやったのはこのときです。

これ、【良心】とかけ離れた発想ですね。

このことにはあとで触れます。

 

ところが、空軍はイギリスの方が強いんです。

ドイツはイギリス本土を攻め切れない。

しかし、イギリスも

本土だけ考えたら日本みたいなものです。

いろんな資源を本土まで運んでこなきゃならない。

ドイツは大陸国家なので、

海軍はずば抜けて強い国ではありません。

でも、潜水艦が優秀なんですね。

これで物資を運ぶ船を沈めたら

沈め続けたら、イギリスはつらい。

アメリカが応援してくれるって話になってましたから

イギリスは宣戦布告したんです。

アメリカは、国民が戦争を欲しない。

でも、物資の輸送には手を貸しました。

 

日本で、庶民が大喜びしてるとき、

米内さん宅に集まっていた人たちは

暗い思いになっていました。

集まっていた人たちは、

米内さんが総理をやっていた時に

大臣だったりした人たちです。

ところが、世界で一番暗い思いになったのは

なにを隠そうナチスのヒトラーです。

というより、激怒しました。

「なんてことをするんだ!」

ヒトラーは、アメリカに参戦されては困ります。

ですから、アメリカ籍の船には手を出してないんです。

三国同盟で結ばれていますから、

日本がアメリカに宣戦布告したら

ドイツもアメリカとやらなきゃいけない。

アメリカを蚊帳の外に置いといて、

イギリスを干上がらせるつもりだったんです。

だから、イタリアには

地中海を抑えてもらいたい。

そして、日本には

インド洋を抑えてもらいたい。

これやったら、

インドやシンガポール方面から物資が運べません。

ところが、日本の参戦で、

このヒトラーの戦略がくずれちゃったわけです。

今まで、我慢にガマンを重ねて

アメリカのフネを見過ごしてきたのに

日本は、なんてことをしてくれたんだ!

こういうことです。

チャーチルは大喜び。

ヒトラーは激怒。

日本人は浮かれ、

アメリカ人は

リメンバー・パールハーバーに踊らされた。

これが、日米開戦。

 

【良心】に反した帝国主義によって

みんなが狂ってた。

そのピークが、このときだったのかもしれません。

 

日本はやむにやまれず起ち上がった部分もありますが、

【良心】とは違う原動力で動き始めましたから、

引き時が分からない。

分からないままコテンパンにやられて

いじけちゃったんですね。

これを機に

【良心】についたほこりを祓えばよかったんだけど、

一生懸命【建前】塗り固めちゃったような感がある。


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