I-shingakujuku/kaikou

<異能志士村心学塾>

どうも御上の指導する教育というものはモノ覚え競争でしかないのではないかと思い、もっと本質がわかるようなものの考え方を身につけて、経済学学者・哲学学者・政治屋・宗教屋のうさん臭さに気づける人間になってもらおうと、おのれの世間知らずもそっちのけで月に一度ああだこおだと言い合う機会をつくろうなどと考え、始めたものです。

1988年は愛知県豊橋市にて、2000年は台東区浅草にて、
2012年は、池袋、新宿などで行っております。
興味のある方は、こちらからご連絡ください。⇒お問い合わせ


<自覚のすすめ> 2000年度実況



  異能志士村会講翻訳集



  2013年2月〜2013年5月


長渕 剛『お家へかえろう』≪平成25年度版≫ 





本来の姿にかえろう



震災にあった  福島第一原発の中

防護服をつけずに作業する  夢をみた

昼間ごろ眼を覚まし  うろつき回り

そこら中でハジかれ  漫喫に帰る



チベットやウイグルでは権力による虐殺が行われてるのに

日本のあちこちじゃ  居ない相手に年金くばってる

「これが生きるってことですか?」と日の丸をすかしてみりゃ

ふやけたニッポンがメタボに突き進んでいく



どういう訳だかわかんねえけど  東京めざし

甘くねえやと気付くこともなく  マック難民

しょうがねえやとそこへ居座り  ここが一番さと

さすがにそれはどう考えたって思えやしねえ



スガモプリズンの跡地に建てたサンシャインのあたりには

奇妙なかっこの娘たちがブラブラぶらついてる

メイド喫茶はアキバじゃねえのかといぶかしんでたら

400億円の本店がそびえていた



ああ  明日の朝  ああ  国会議事堂へ行こう

ああ  しょんべんひっかけて  ああ  口笛吹いて漫喫に帰ろう



敗戦直後に生まれた60代は

ただひたすらモーレツに日本を引っ張ってきた

家庭や自分の体のことなど振り返りもしないで

ホッピー  ハッピーよろしくプリンタイが怖い



バカにはできない100均にはいつもの顔ぶれで

冷凍物のコロッケすらできねえ干物女や

生身のあそこに興味の湧かない  草食男子どもが

疑似世界のど真ん中にどっぷり漬かってる



ああ  明日の朝  ああ  出かけることすらウゼエ

ああ  サイバーハックして  ああ  薄笑い浮かべて漫喫で眠ろう



ああ  明日があるなら  ああ  国など当てにせずに

ああ  自分を見つめ直して  ああ  あせることなく本然にかえろう





  2012年10月〜2013年1月


福沢諭吉『学問のすすめ【初編】』≪平成24年度版≫ 





福沢先生のずいぶん長いツイート

天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言われております。

これは、人間は平等だ。と、生まれがどうのとか差別したらいかんよ。と、

この同じ地球上に生まれたんだから、自由に地球上にあるものを利用しつつ、

お互いに意地悪しないで、仲良く暮らしていきましょうね。って、そういう趣旨でしょ。

ところが、世の中を見渡してみると、かしこい人がいればそうとはいえない人もいる。

貧乏人と金持の差は広がるばかり、尊敬に値する人もあれば、まったくそうでない人もある、

それこそ雲泥の差があります。これ、なんで?



まぁ、こんなことはハッキリしてる。

『実語教』にこうあります。「人学ばざれば智なし、智なき者は愚人なり」

すなわち、賢人と愚人の差は学問のあるなしからくるということになります。

また世にはいろんな仕事があります。

世の中も複雑になり、必ずしも肉体労働が軽んじられる仕事とも言いえないもので、

ホワイトカラーのルーティン作業者に比べれば、

技術を持ったブルーカラーの方がかけがえのない、という点では尊いと思われます。

が、まぁ、おおざっぱにとらえた場合、

やはり、多くの人を指図すべき責任のある仕事の方がより重いといえるでしょう。

この差はどこからくるか?ということですが、これは、家柄ではなく学問のあるなしです。



ことわざには、こんな言葉がありますね。

「天は富貴を人に与えずしてこれをその人の働きに与うるものなり」

何度でも繰り返します。なんてったって【学問のすすめ】ですから。

生まれながらにしての貴賤貧富の差はない。

ただ、学問に励みものごとをよく理解しているかどうか。

励んだものは富み、怠ったものは貧しくなる。

学問を、受験用の暗記競争だと思い込んでいる人も多いと思うけど、

こんなの学問とは言いませんね。

こんなのでいい点取ったって、なんも偉かぁない。

昔は、学問を進めるにあたって、

その子が専門的な趣味の世界に入って身上をつぶすようなこともあり、

親が心配したようなこともあったけど、今は、受験競争に勝っていい気になり、

要職に就き、己の本来の責任を自覚せずに国を潰すような官僚がはびこっちゃてていけない。

この現象は、学問の本来の姿とは、大いに遠く、現実にそぐわない証拠です。

こういう世の役に立たない学問は後回しにし、まず、生活に役立つ実学を学んだらよろしい。

いろいろな学問があるけど、どれだけ覚えたかを競ったって身につかない。

成績を上げることを目的に勉強したって意味がない。

自分に実力をつけるために学ぶべきです。

本来であれば、答ではなく、それに至る思考の過程を試験するべきでね、

ただ、こういう試験・採点の方法をとるには、採点する側の器量が必要となる。

この点、今の教職にある者すべてとは言わないが、嘆かわしいばかりの現状です。



歴史の年代を暗記するにとどまれば、それは歴史の勉強にあらず。

単なるクイズに過ぎない。

なぜ、それが起きたのか?

本来なら過去をさかのぼって、事実を積み上げ推測すべきものであり、

もしそれが、過ちであるなら

同じことを繰り返さないために原因を追究するなどの思考をめぐらす。

その基礎となる知識を学ぶのが歴史でしょ。

「なんのため」が無く、

ただただ、それに関する用語を覚えるだけが学問だと思ってたら

、 その身につけた知識は知恵にはならず、己の独立も家の独立も、

ひいては国の独立もおぼつかなくなる。





学問をするには分限を知ることが肝要です。(あっ自覚か?)

人はなんら繋がれず縛られず、自由に生きていいんだけれども、

この自由ってのを勘違いしちゃいけない。

どういうわけか、現在の日本では、

権利・自由ばかりが横行し、義務・責任が伴っていない。

分限をわきまえるっていうのは、

身分に縛られてその中で我慢するってことじゃなく、

よく人と交わり、さらに人の邪魔をしないように心掛け、

自分自身の自由を保つということです。

自由とわがままの境ってのは、人に迷惑をかけるかどうか。

例えば「自分の金と時間を使って遊んでんだからいいじゃないか」

こういう思い違いをする者もある。

人っていうのは、影響し合って暮らしているものだからね。

その遊びぶりが人の見本とならないものであれば、

それは人に対して悪い影響を与えることになる。

これは許されざる罪となります。



自由独立ってのは、人の一身のみならず、一国の上にもあります。

日本は江戸時代、鎖国でやってきて、完結型の経済をやってきました。

そこへペリーがやってきて開港を迫りました。

その時は攘夷攘夷と騒いだりしましたが、

これは井の中の蛙みたいな話でね。とるに足らない議論です。

今また、脱原発とか、消費税増税などと騒いでいますが、

このことを石原都知事は「些細なこと」と発言し、

問題にする輩もいますが、

石原氏の発言は【維新】(官僚制度を抜本的に変えること)ですので、

この発言に対する批判は、的を射たものではないと思います。

【維新】をしなければ、原発の問題に限らず、

すべての諸問題に結論が出せない。

まず、【維新】だ。

原発や消費税に関する相違など、その後で話し合ってすり合わせればいい。

本心はどうあれ、

額面通りに受け取った場合、論旨はこういったものだと私は考えます。



話がそれましたが、今や、国内のみの経済というのは考えられず、

相手の余っているものと、こちらの余っているものとを交換するという貿易は、

地球規模で考えるべきもので、

その交渉にあたっては、ブータンなどの国に対しても理をもってし、

大国といえども、中国様、アメリカ様といったように媚びる必要はなく、

もし、国がバカにされたら、

このときは日本国中の人民一人も残らず命を捨てて、

国の誇りを守るべきであり、

この国民の気概がなれれば、他国になめられることは当然のことなのです。



ところが支那ってのは、まったく分限を知らないものでね。

日本も確かに攘夷と言った。

攘夷ってのは、夷狄を払え!ということです。が、

日本の幕末期においての心情は「おっかないから寄せ付けるな!」です。

支那ってのは、昔っから周りを下に見ていますから、

相手に学ぶとか、そういう意識が出てこないんですね。

それで、欧州に好きなようにやられたんです。

その経験から少しは学びましたが、考え方・態度は改まりませんから、

近事の尖閣の問題で例えれば、

日本が弱く出ていれば、当然土足で踏みにじってきます。

日本が武力を背景に断固とした態度をとれば、

かなわぬ戦争は避け、こう言います。

「日本の言い分は、しばらく、棚上げしておいてやってもいい」

まったく自由をわからぬ我侭放蕩なる者の典型です。



日本は明治維新以来、自由独立に向かって歩み始めましたが、

生真面目にやりすぎ、

1919(大正8)年、パリ講和会議において、国際連盟の創設にあたり、

連盟規約に『人種差別の撤廃』を謳うよう提案し、

白人社会から明確に敵視され、

第二次世界大戦に巻き込まれ敗戦に至ります。

その結果、明治以来の日本の発展の基となるものは、

占領軍にすべて骨抜きにされ、

70年近くを過ぎた今日では、

江戸時代に、ただただ御上の威光にひれ伏した庶民に戻り、

官僚はその威光を盾に国民の自由を妨げ、

自己保身のみに生きるといったように先祖返りしたようなものです。

国内的にはそれで収まっても、

世界的な不況と中国の暴走を考えた時、

今こそ、明治維新の目的を思い出し、

政府に不満があれば、飲み屋で愚痴をこぼすのではなく、

どこに向かうべきか、何をすべきかを求め、

その筋により、静かにこれを訴えて遠慮なく議論すべきなんです。



道が定まり、天理人情にかなうのであれば、

一命をなげうってでも争うべきで、

これが一国民たる者の学問で学んだことを具現化する道というものです。

このように、人の一身も一国も、

道理に基づく自由を妨げようとする勢力に対しては、

世界中を相手にしてでも戦わねばならず、

個人で言えば、士農工商などの身分差もない今日、

上司も所轄省庁も関係ない、道理に従い行動すべし、

ただ、人にはその立場・役割があり、

一番大切なことは、その自分の役割を全うすることで、

そのためには自分の職務・役割を自覚する必要があり、

自覚するためには、自分の立場を理解する必要がある。

これを理解するには物事の理を知る必要があり、

理を知ろうとすれば、すなわち、学問の急務にたどりつくわけです。



すでに明治維新より100有余年、

士族以外のものも、へだたりなく教育を受ける機会を得、

重き職務に就くものあると思いますが、

そういった立場の者こそ卑劣な行いを自ら戒めるべきで、

その生活姿勢の自律なき人たちの行いが

新聞・ニュースを賑わせて久しいわけですが、

政治は民意が現れるもので、まず、己の足元を見るべきと思います。



世の中に無知文盲の民ほど憐れむべきものはありません。

知恵の無い者の極みとは、恥を知らない者です。

人の差は学ぶか学ばないか。学問の差です。

己の無学を顧みず、周りの富める者を怨んだり、

さらには徒党を組んで強訴一揆などを起こすような輩あり。

恥を知らん、法を知らん者なり。

こういうどうしようもないような奴らとともに、

知恵なき行いとして、自身は身代を築きながら、

その金を惜しんで貯めるのみで、自分の子孫に学ぶことを教えず、

のちに先祖の家督を失う者、これもまた多く、憐れなり。

こういうしょうもない奴らには道理をもって諭してもかなわず、

強制するしかなくなります。

西洋のことわざに≪愚民の上にからき政府あり≫とはこのことで、

本質は、政府が厳しいのではなく、愚民が招いた災いです。

ってことは、だよ。≪良民の上には良き政府がある≫ってことです。



今の日本をまっすぐ見たとき、

日本国始まって以来の低民のそしりは免れない思いでいっぱいです。

天下りを批判する者は多く、また、古くから言われています。

しかし、これを考えれば天下りが続く理由は

雨乞いをする奴がいるからです。

構造が問題であるとするも、

その構造に至る過程を理解すれば、その問題の種が見えてきます。

良き風習が、形だけを整え悪しき風習に馴れることがあります。

その詳細を個々に見れば、つまるところ知恵なき者同士のつながりです。

誰が、増税を好み減税を憎みますか?

誰が、富国を憂い外国からの侮りを望みますか?

もし、この世に生まれ報国の心があるのなら、

わが身を顧みることなく、

嘆いたり愚痴ったりして、酒を飲んで憂さを晴らすんじゃなくて、

まず己の行いを正しくし、

学ぶ姿勢を保ち、博くことを知り、

各々の立場にふさわしい知恵を備えて、

政府が姿勢を正さざるを得ない状況をつくることこそ肝要で、

私のすすめる学問というのは、

もっぱらこういった基本中の基本のところを言ったまでのことです。













  異能志士村会講実況



  2012年7月29日


第一部 『自覚のすすめ』講義  【哲学(がくもん)と宗教(げいじゅつ)】


  今回は、ヤマちゃんが初参加、のはずですが・・・


イヤミさん
「彼は、ここ、わかってんのか?」

塾長
「うん、さっき、電話したときは自力で行けるって言ってたんですけどね」

  店員を呼びお茶を頼むイヤミさん


「先々週、みたままつりに行きましてね」

「おお〜行った?俺も気にかけてたんだけどな」

「いやぁ、びっくりしましたよ。3時くらいかな、着いたの

 その時間帯は、教科書問題とか、尖閣とか、

 そういうことマイクで言ってビラ配ってる人がいました。

 これが、ボクのイメージする靖国なんですよ。

 遊就館に入ったんだけど、映画やってましてね、

 50分のやつと2時間半のやつ、それ両方見ちゃったもんだから

 出たときは8時半とかなんですよ。そしたらねぇ。すっごい人。」

「日本人は、わかってるんだよ」

「いや〜〜そういう感じじゃないですね。

 若い子達が浴衣着て、むちゃくちゃいるんですよ。

 あの子達にとって、靖国ってのは、特別な場所じゃないんだね。

 でもね、ボクは、それでいいと思った。入り口はそれでいい」


  ヤマちゃん登場です


「おぉ〜〜ようこそ」

「あれ、手ぶらですか?」

ヤマちゃん
「えっ?なにか持ってこなきゃダメ?」

「もぉ〜う。これ『自覚のすすめ』が教科書なんですから・・・

 だいたい、読んできたんですかぁ?哲学と宗教のところ」

「アッ、イヤ、全部頭の中に入ってますから」

「あぁーー、もう、これだもん。イヤミさんと、まるっきりいっしょ」

「えぇ?なにが?」

「アッ、初めてでしたっけ?イヤミさんです。こちらはヤマちゃん」


  なんとなく自己紹介なんかし合ってから、本題へ入ります


「哲学ってね。いったいなんなの?どういうもの?

 自分で哲学って言葉使っておきながら聞くってのもどうかと思うけど、

 基本、ボクは言葉の意味を理解せずに使っちゃう人間でね」

「まぁ、俺はいまさら驚かないけどね

 まぁ、なんだかわけのわかりにくい言葉を使って

 こねくり回してるようなもんだな、今の哲学は」

「それって、そういう人たちの仲間内での言葉遊びみたいなもの?

 人類のために何かを示そうとか、生活と密着した部分とはまったく別なもの?」

「まぁ、そうだな」

「本にも書いてるんだけど、ボクは、哲学ってのは構築していっちゃいけない。

 本質に向かうべきものだ。ってことを言ってんだけど」

「う〜ん、まぁ、本質にぶつかったとして

 それをより多くの人へ説明するために言葉を構築していくっていうのかな」

「本質に迫るプロセスだよね。それを言葉にしてるだけでしょ」


  イヤミさんビールを注文


「今日は暑いんでね。口を潤しましょう」

「あの、あれ、サンデルの本、あるでしょ

 『これからの「正義」の話をしよう』あれでいろんなこと言ってんだけど」

「まぁ、10人殺すか1人殺すかってね」

「イヤミさん、あの本読みました?」

「読んでない。あんなもんくだらんだろ」

「列車のブレーキが利かなくなっちゃって、

 その向こうには5人の作業員が居る、

 ところがその手前に待避線がある。ただ、そこにも1人居る。

 待避線に入れば5人を救えるが1人が犠牲になる。

 そのまま進むべきか?待避線に入るべきか?こんなのです。

 でね、ボクがおもしろいと思ったのは、

 この本についてっていうより、サンデルについてかな

 小室直樹さんの弟子が話し合ってるわけ。で、副島って人が言うわけです。

 「そんなもの、救えるほうを救ったらいいんだ!」

 何の説明もしない。ただ、そう言い放ったの。ボクは、こういうのが好き」

「結局サンデルっていうのはね、考えさせることが目的で

 答えは出してないんですよ。学生に考えることを身につけさせようとしてる」

「思考の場の提供だな」

「それって、一般生活者に対してですか?

 その学校が政治家を輩出するような学校で

 これから、みんなはそういう判断を迫られるんだから、とか

 特別なエリートに対して言ってるんですか?」

「一般の生活者になる若者に対してです。

 最近の子は器用になっちゃって、なんでも適当に理解しちゃうでしょ。

 もう、ちょっと、考えろよ。と、そんな感じですよ」

「そうですか。まぁ、アメリカでああいうのが流行るってのは

 わからないでもない気がするんだけど、何で日本で本が売れたんだろ?」

「学生は好きですよ。少なくともうちの子は大好きですから」

「なんだろね?ボクなんかは「ケッ」って感じだな

 ブログでね、あの本をエサにシリーズで書いてるんですよ」


  こちらです ↓↓↓↓


『これからの正義の話をしよう』だぁ?



「ボクにとっての哲学って、あんな感じなんですよね」


  話は、宗教。そして、祭りの話なんか


「花火もね、あの震災のとき、全部自粛したでしょ

 花火こそ鎮魂なんだからやるべきだ!って言ってた人いたもんね」

「日本的な発想ですよね。大変な人が居るのにこっちで楽しんでいいのかってね」

「日本人は同朋意識があるからな」

「だいたい日本人だけですよ。物資が届いて、おとなしく並んで待ってるのなんて」

「あれを見て、世界が驚いたんでしょ?」

「アメリカなんて奪い合いだから、日本人だけだよ」

「日本人ってね。結局、鎖国のときに限られた中で生きるってことを

 やっちゃったわけでしょ。で、今、世界が地球資源って中で

 やっと、同じ経験をしようとしてるわけでね。

 日本は、それを教えてあげる立場にあると思うんだけど」

「うん、でも、日本が教えてあげようとしても、

 彼らの方に、そういった文化を受け入れる素養ってもんがないだろ

 強いものが全部取っちゃうって文化なんだから」

「勝ち取ったものを周りに施すってのはないの?」

「ない」

「そうか!アメリカ社会では、成功したらその還元として

 社会に貢献しなさいってことをよく言うって聞くけど、

 それって、そういう素養がないから教育してんだな

 それにしても『自覚のすすめ』の話にまったくならないねぇ

 まぁ、いつも、こんな感じですよ(ヤマちゃんに)」

「はぁ」

「でも、なに、それって、西洋社会が貧しかったから?

 貧しいから奪い合ってるわけでしょ。

 日本は我慢もするけど豊かだったんでしょ。」

「今は、世界の人口は70億を超えたんだよ。

 これで、食える地域と食えない地域が出てくる

 西洋なんてのは、自分たちのためにどれだけ相手を利用するか、

 そんなことしか考えてない。TPPだってそうだろ」

「それじゃダメだってわからないの?」

「わからない」

「アハハハハハハッ」


  話は、製品から原油、そして、食料から水


「これからは水ビジネスですよ」

「中国が日本の土地買ってんでしょ?」

「山林だな」

「そういうの売っちゃダメだよね。だいたい売っていいの?」

「土地を買って、そこから水を汲み上げようが、それは罪にならないんですよ」

「困っちゃうよねぇ。あんな人数が飲むために、水持って行かれちゃったらさぁ

 だいたい、中国じゃ中国人ですら土地は買えないでしょ?」

「買えない。借りるだけ。日本の土地だって10メートルまでだからね。

 その下の部分までは所有権はないんだからね。下は国土だから」

「えっ?じゃあ、10メートルより下にある水汲み上げていいの?」

「水を汲み上げるぶんには罰せられない」

「じゃあ、10メートルのところに鉄板敷いちゃうか」

「バカァ、言え。そんなことより、

 いっそ、日本全部を世界遺産に登録しちゃえばいいんだよ」

「アハハハッそりゃいいね。で、上に乗っかってる人間もセットでね」

「これほど珍しい民族はいない。ってな」

「あの、あれ、ブータンの人ってどうなの?」

「ブータンは山ん中で、食べるの精一杯のところなんでしょ」

「でも、幸せなんじゃないの?」

「幸せにも尺度があるから、彼らの尺度で」

「幸せなんて、自分が幸せならそれでいいんでしょ」

「いいんだよ。だけど!

 そこに中国なんかがチャリ入れたりなんかすれば、おかしなことになるよ。

 力を持たないと、チベットなんて、そうやってやられてんだからね」

「そういう人たちって、日本の文化と似てるんじゃないの?

 山の上だけで完結するような文化を続けてるんでしょ?」

「それは、仏教の影響が大きいだろうな」

「あのね、チベットの人たちって、日本の縄文人と非常に近い遺伝子なんだって。

 日本の縄文人がD2で、チベットの人がD1なんだけど、

 これって、世界的にも、珍しい遺伝子なんですよね」

「それは、あるかもしれませんね。遺伝子の力」

「それは、よほど、征服欲のない、やる気のない民族だな。『足るを知る』と言うかな」

「チベットもね、一回凍っちゃって、みんなが山を降りた時期があるんですよ。

 そのとき、僕たちはここでがんばるぅ。って、降りなかった人たちかなぁ」


  性格、本性は遺伝子か環境か

  そんな話から、こんな話になります


「オレねぇ。なんでもかんでも生かし過ぎちゃってんじゃないかって、思うんですよね

 本来、生きられなかった子を無理やり生かしちゃうみたいなね」

「それはな、おなかを痛めて産んだ子を」

「そりゃ、親として、なにがなんでも生かしたいってのは

 その感情は否定しませんよ。でも、他人の心臓もらって生きていいのかってね」

「それは医学の分野だからなぁ」

「オレはアールエッチマイナスだから、ずうっと献血してたけど

 今はそういう理由から、献血はしてませんよ。

 でもね、もし、その辺で、通りすがりに

 緊急に、アールエッチマイナスの血を分けてくださいって訴えてたら

 オレ、献血すると思うんだよね」

「そりゃ、あたりまえだよ」

「人間ってそういうもんでしょ?

 矛盾してるようでも、オレの中ではスッキリしてる」

「なんでもかんでもってんじゃなくてね」

「でもね、身内だったらやらない。

 身内だったら、オレの考えはわかってくれるだろう。ってね。潔くあきらめてもらう」

「それは、そうとう身内にしいたげられた経験でもあるのか?」

「アハハハハッ、逆ですよ。身内には厳しくですよ。

 オレ、生活の中でも、身内っていうか、

 近しい人に対しては厳しくっていうかな。そういう感覚ってありますよ」

「それって、偏ってんじゃないのかぁ」

「佐賀人気質ってのがあってね。たとえば、人事部長だったとします。

 で、受けた人間がちょうどボーダーラインで同じ点数で2人いる。

 そのとき、佐賀人の人事部長は躊躇なく、佐賀人の方を落とす。って」

「そりゃ、わからない」

「血を入れるってこと?」

「遠慮するってこと?」

「べつに、その人は身内ではないんだけど、

 佐賀人でない人からしたら、近しい人でしょ?

 これって、日本人的な気質じゃないの?」

「それは、美談として、残ってるだけで、色濃く出るって事はあるかな?」

「えっ!?オレ、これ、普通に武士の感覚だと思って受け入れてたんだけど・・・」

「じゃ、佐賀ってのはそういう美徳が残ってるって、そういうことが言いたいのか?

 九州では、佐賀と大分ってのはダメなヤツラってことになってんだけどな」

「えっ?九州じゃ人気ないの?あれ、違いましたっけ?

 人を裁く立場の人間が、闇米なんか食べるわけにはいかない。って

 栄養失調で死んだ裁判官。あの人、佐賀の人でしょ?」

「鍋島でしょ?佐賀は」

「西南戦争のときに、佐賀人の腹ン中はわからん!とか言われて

 腹を切って腸を引きずり出して、見てみろ!って言った人いたでしょ。

 佐賀の人っていうのは、耐えられないんじゃないの?

 有らぬ疑いっていうの?だから、潔白でありたい。と、

 そのためには、ひいきだって言われないように差がないのなら身内を落とす。と」

「人に嫌われたくないってことか」

「知恵でしょ。波風が立たないようにするための

 人間っていうのは、こちらが公平にしたつもりでも

 うがった見方をするものだ。と、だから、怪しまれるような要素は排除する」

「そんなのが残ってんのかね。こりゃ、調査の必要があるな」

「え?これって、武士の普通の感覚だと思ってた。

 それが佐賀では極端に出てる。と、少なくとも、オレの中では色濃くありますよ。」

「それは、塾長が佐賀人だからでしょ」

「オレ、愛知県人」

「じゃ、何でわかるんですか」

「あれ、オレ、地元に居たころに、名古屋のヤツに。これとは、また、別の話なんだけど、

身内に厳しくするくらいでちょうどいい。なんて話して、そうだって言われたけどなぁ」

「身内に厳しいのは、日本人の気質ですよ。」

「そうそう」

「アッ、なんだ、みんな持ってんじゃん

 そうか、佐賀人気質って言っちゃったからいけなかったんだ」



第二部 テーマ ≪今度こそ、日本デモクラシーの構築≫



  注文もおわり、乾杯


「じゃ、二部にいきますか。日本デモクラシーの構築なんですが

 前回、進まなかったっていうか、たどり着かなかった話でね。

 日本の文化っていうのは、知らない人とは交わらない文化でしょ?」

「う〜ん、それを何と対比して、言っているのか。だな」

「鎖国をしてたって話よりももっと狭くね。

 村の文化ね。知らない人がいないじゃん。

 閉鎖的って言うのかな。西洋って言うのは、

 常に他所が入ってきたりしてていがみ合ってて

 自分を主張しないと生きられないと言うか」

「生きるためにな。ヤツラずうっといがみ合ってるから」

「日本ってのは言わなくてもわかる文化だから

 文化の違う西洋人のことを判って上げられる能力はあると思うんですよ

 でも、主張しあう文化の人たちにわかってもらうのは難しい。

 だから、これからの日本人は、自分を理解してもらうっていうか、

 そういう練習、訓練をしたほうがいいんじゃないか。ってね。

 で、とりあえず、その、排他的っていうのかなぁ。そんな話なんだけど

 ボクが豊橋で焼き鳥屋に居たとき、

 そこのマスターってのが豊橋人らしくない商売人なんですよ。

 豊橋ってのは三河ですから、家康を出したところです。

 江戸文化を創った源だと思ってるんだけど、

 その人が言ってたのは、隣の浜松だったら、営業に来たときに

 私こんな商品持ってきたんですけど、ってスーッと話ができるのに

 三河では、まず、誰々の紹介でって言わないと話が始まらないっていうか」

「それって今でもあるの?」

「それは、20年くらい前の話です」

「ありますよ。今でも」

「そおっすか」

「ボクが名古屋に営業に行った時なんですけど、

 よそ者はぜんぜん相手にしてくれないんですよ」

「アッ、名古屋は閉鎖的だって言いますよね。

 ボクは、それ、ちょっとイメージが違ってね。

 尾張は信長や秀吉が育ったところで商業都市だったわけですよ。

 よそ者が入ってくる文化だったはずなのに、

 今では閉鎖的って言われてるんですよね。」

「まず、あたりまえのように中日ドラゴンズファンでしょ」

「ハハハハハッ、まぁ、それはいいとして」

「イヤ、そこで、気にしなくていいよ。って言われて

 実はジャイアンツファンで、なんて言おうものなら話しは無しですよ」

「そうなの?」

「あと、住民票を移さなきゃいけない」

「えっ」

「出張じゃダメなの?」

「ダメです。信用できない。骨を埋める覚悟できました。ってやらなきゃダメ」

「田舎なんだねぇ」

「僕なんか広告業ですけど、相手を家に招いてご馳走しなきゃ」

「トヨタはそんなことないだろ?世界のトヨタ

 名古屋は優秀な企業が多いよな。ヤマハとか」

「ヤマハって名古屋?浜松じゃないの?」

「そうそう、浜松」

「浜松って企業多いでしょ。スズキとか、河合楽器とか。なんでだろ」

「キッカイな人が多いんじゃないか?キカイが得意なんだろ?」


  店長登場


「今日は、遅いな」

「イヤミさん、合わせたい人がいるんですけど」


  彼女を連れてきます。婚約者ですね。

  以後、彼女を含めて【会】は忘れて【飲み】に入ります。







  2012年6月24日


第一部 『自覚のすすめ』講義  【人のふり見て我がふり直せについて】


  今回も、ゴエモンは欠席となります。

  定年退職したイヤミ氏が釣りを始め、そんな話が続きます。


イヤミさん
「ウナギは何百匹って取ったけど、釣ったことはないんだよなぁ」

塾長
「オレ、釣ったことありますよ。小学生のころね

 台風だったかな、とにかく大雨の翌日でね

 後で考えたんだけど、あれ、養殖場のウナギが逃げたんだよね」

「ウナギなんてね。仕掛けとけば必ず入るんだよ。

 かごにミミズを入れといてな、匂いで寄ってくるんだから」

「水の中って、匂いすんの?」

「そりゃ、わかるさぁ。川上に仕掛けるんだから、

 川下にエサやったって、川上のウナギは来ないからね」

「アッ、匂いが?そういうものぉ」

「季節もあるんだからな。やつらは冬は活動しないから」

「冬眠してんですか。じゃ、秋が太ってる?」

「当然、まぁ、そんなわけで、飲もっか」

「飲もっかじゃないでしょ。自覚のすすめ。読んできました?」

「読んでこないよ。なんか、宿題あったんだっけ?」

「人のふり見て我がふり直せ。ですよ」


  規制、原発、政治家の責任発言、消費税

  まったく違う話をしていながら、どこかに残っているようです


「何が何でも通すって言ってんだろ、まず通す。

 なぜ上げなきゃならんのか、その説明がまったくない」

「基本的に、消費税ってのは、今の日本のように

 消費が落ち込んでるときに税率を上げたって税収は減るでしょ」

「そう、そんなのは過去に証明されてる」

「昔、贅沢税ってのがあったでしょ」

「10%の物品税な」

「ああ、そうやって言うの。あれのほうが良かったでしょ

 たとえば、スーパーで買ったら消費税なし、惣菜・弁当は10%、

 レストランの食事は20%みたいにしたらいいのに、

 だいたい不思議なんだよなぁ。そんなこと無理に通したら選挙で負けるでしょ」

「だから、自覚がないんだよ。本人は延命のつもりでも

 先がないことが自覚できない。我がふりを直すってことは自律だから

 あんなウソばっかり平気でついてるヤツはレベルじゃない」

「つまり、こういう話の段階じゃない。ってこと」

「もう、民意がこぉ〜〜〜んな低いところに来ちゃってるんだよ」

「でもね、それって、みんな引き上げなきゃいけないんですか?」

「いやいや、みんなじゃなくていいよ。4割くらい引き上げたらいい」

「えっ、そんなに?5%じゃダメ?」

「ダメだよ、そんなもの」

「ボクは、結局は9割はB層だと思ってるから、

 5%が動けばついてくると思うんだよなぁ」

「とにかく、今の日本はペテンだから、もう、だめだよ」

「自分の心に対して恥ずかしいと思う。って感覚ってないのかな」

「ないんだよ。なくなっちゃったの。この戦後70年の間で」

「そぉうかぁ。ちゃんとしつけをしなかったらこうなりますよ。ってのを、

 証明しちゃったねぇ。キチンと結果が出ちゃったねぇ」

「人間なんて、赤ちゃんのときは動物と一緒だからね」

「エサだけ与えたって人間にはならないからね」

「ありまえだよ、人間に育てなきゃいけないんだよ」

「そういうのってね、なんて呼べばいいの。病気?」

「病気は医者いったら治るだろ」

「医者は治せないと思うけど、、、ちっょと、違うか、なんて呼ぶの?」


  ― 間 ―


「クズ」

「クズねぇ」

「クズじゃないか、クズは人間の端くれかも知んないし、畜生か」

「畜生?あのね、豚が2頭いるとして、

 小さいほうだけにエサのありかを教えるんだって

 2頭放すと、大きいのが小さいのの後をついていって、

 横取りしちゃうんだって、そういう経験を経た小さい豚に

 同じことをさせると、今度は、大きい豚がついて来てるうちは

 エサのあるところに行かないんだって、学習するんですよ」

「じゃ、畜生以下だな」

「うん、なんか、たとえが違う気もするけど、そういうことが言いたかった」


  塾長、メモを取り出します

  『人のふり見て我がふり直せ。ってレベルじゃない』


「って、こういう人って再教育して直るんですか?」

「直さなきゃしょうがないだろ」

「直るんですか?」

「野田とか、松下政経塾のヤツラなんか、

 ハタチ過ぎてから行ってんだろ、だからダメなんだよ。

 自覚をするにはねぇ、まず、ベースが必要なんだよ」

「ベース、ね。えぇ〜〜〜〜その、お話、詳しく聞きましょうかぁ」

「そりゃぁねぇ。核家族化も大きく影響してると思うんだ」

「それはあるでしょう」

「自覚には、第三者が必要なんですよ。俺とお前の黙約だけじゃダメなの」


  イヤミさんの講義始まる


「その、自覚のベースっていうのは、しつけのことですか?」

「うん、人間らしくなるには環境が必要。その中にはしつけも学校教育も入る。

 ものごとの良し悪しってものがわかってなかったらダメでしょ」

「その良し悪しってのは、

 これしちゃダメ!とかってしつけから学んでいくわけですよね」

「それも、こうだから。って言葉は要らない。

 わからないんだから、これはだめ!あれはいい!」

「その繰り返しの中で、いいものと悪いものを自分で理解していく

 そのときは、場合によっては勘違いして覚えることもあるけど、

 とにかく、そういう中でベースになるものを作っていく。と」

「そう、そういうのは、後々でも修正ができるから」

「その環境の中で兄弟がいないってのは関係ありますか?」

「うん、兄弟しかり、先祖しかり」

「おじいちゃん、おばあちゃん」

「まぁ、不幸にしておじいちゃんおばあちゃんがいなくても、隣人がいたでしょ」

「オレの時代は隣のおじさんに注意されたり、

 友達のおばあちゃんと話したりってありましたからね。」

「そういうものがあれば、そうそう曲がった人間には育たないですよ。

 それがないから、日本が傾いてるのに、そんなことおっぽっといて

 海外の子供を助けようとか、それは、順番が違うだろ。」

「まぁ、パンを与えるよりも小麦の育て方を教えるべきなんだけど、

 今の話は、そういうのとはまた違った視点の話ですね。

 無い袖は触れないだろ!って、そういう話ですよね」

「自己満足の世界なんだよ」

「ボクが海外で貢献してる人の印象ってぜんぜん違ってね

 日本人が、外国の政府とかそういう団体で活躍してるってのね。

 ただ、それってね。圧倒的に女性なんですよ。

 男の子はやっぱり草食で引きこもりになってんのかね」


  遅刻してきた店長が挨拶に来て、

  オーダーをするうちに話は違う方向へ




第二部 テーマ ≪日本デモクラシーの構築。だったんだが、、、≫



  すでに3時間が経過しています。

  トイレから帰った塾長


「民主主義の話ってしましたっけ?」

「民主主義ってねぇ。みんな勉強してないんだよ。

 だいたい民主主義なんてものは日本に定着してないし

 マスコミが、民主民主って間違ったところに先導しすぎた」

「あっこれ!」


  橘玲著『かっこにっぽんじん』を取り出す塾長

  118ページの絵を見せます。


「イヤミさん、これどっちですか?

 これが、どっちのグループに入るか」

「むずかしいなぁ〜こっち(右)」

「あっ、アメリカ人」

「バカヤローー俺は正真正銘の日本人だ!」

「いや、西洋的っていうのかな。アジアの人はね、こっち(左)

 イメージで捉えるんですよ。西洋の人は統一性を求めるらしい」

「俺は日本人だ」

「まぁ、いいや、論理的なものの考え方をする。ってことですよ。

 でね、この本、まだ読み終わってないんだけど、

 こういう言葉がズルズル並んでんですよ。

 リベラリズム、リバタリアニズム、コミュニタリアニズム、

 これね。図まで出てきちゃって、ここが肝かなぁ。なんて

 考えるんだけど、まったく頭に入ってこないの

 英語を知らないからね。聞き慣れないからってのもあるけど

 受け付けない言葉っていうのか、惹きつけられない言葉ってあるんですよね」

「うん」

「ところが、突然出てきても、惹かれる言葉ってのもあるんですよ

 それが、これ、省庁連邦国家。これ、納得しちゃった。

 これ、漢字だから理解しやすいってのもあると思うけど、、、」

「イヤ、そうあっちゃいけないんだよ」

「うん、いけないんだけど、現実としてってことです」

「西郷吉之助ドンはな、明治維新をやったのに

 こんな国を目指したわけじゃない!って、帰っちゃったわけだよ。」

「結局、それぞれの権益の代表者みたいになって

 省庁で争う連邦国家になっちゃったわけですよね。

 でね、この人、デモクラシーを《民主主義》とするのは

 明らかな誤訳だっていってますね。《主義》ってイズムでしょ」

「うん、曲解するってことだな」

「実際に、今、社会学とか習ってる人の間では

 《民主主義》なんて訳さないで、《民主政》とか《民主制》

 あるいは、そのまんま《デモクラシー》っていってるらしい

 この説明を読んだときにね、イヤミさんがずうっと言い続けてる

 なんにも付かない民主主義ってのはないんだよ

 議会制民主主義っていうのが。。って言ってた意味がやっとわかった」


  話は小室直樹氏の話から・・・国防、そして


「日本が他国に発信できる根幹ってなんだ」

「よくね、アジアの人が日本をリスペクトしてくれてるってことを

 言う人がいるけど、そのリスペクトしてくれてるのは

 50年前の日本であってね。今の日本ではないと思うんです」

「それはなぜか、パワーが無いからだよ」

「うん、リスペクトに値しないわけでね。

 それを叫ぶってのは、過去の栄光にすがってるってことじゃないですか?」

「すがってなんかいないよ。捨てちゃったんだよ

 過去の栄光にすがる気持ちがあれば、もうちょっとマシになってるよ」

「捨てちゃったのかぁ」

「ギョーザ食いに行こう。ギョーザ」


  この後、場所を移して、第三部に入ります。





  2012年5月20日


第一部 『自覚のすすめ』講義  【自分のことをタナに上げるについて】


  今回も、ゴエモンは欠席となります。

  退学になった。という噂もありますが、休学です。



  翌日が金環日食だということで、多少その話。


塾長
「オレ、太陽なんて、そのまま見たことありますよ。

 痛くなったら、目を逸らしゃいいだけのことでしょ何を騒いでんですかね」

イヤミさん
「まぁ、あんなものはビジネスだよ。メガネを買わせたいだけ」

「ビジネスか。オレは、日食に限らず、野球やサッカーもぜ〜〜んぶ、

 ガス抜きだと思ってんですよね。不満エネルギーが政治に向かないようにって」

「いや、それは考えすぎだろ。民主主義なんだから」

「ええ、まぁ、今日も民主主義ですけど、アッ、イヤ、

 その前に『自覚のすすめ』ですよ。読んできました?」

「あれは読んであるよ」

「読んである。ッて、何年前に読んだ話しですか!」

「タナに上げるだろ?」

「まぁ、タナに上げるのはしょうがない。ッて話ですけどね」

「人間なんてのは、50歩100歩なんだからな」

「そう!」

「人のことは見えるけど、自分は見えにくいってことだろ

 でも、本当は見えないわけじゃないんだよ。見たくない!

 人とは違う。自分は同じじゃない!って思いたいんだろ」

「うん!見たくない。そっちが強いか」

「でも、まぁ、それは自分の身を守るってことからきてるからな」


  話は自己の鍛錬、そして親鸞の話に


「浄土真宗ってのは、以後ずうっと、妻帯オッケーなんですか?」

「いや、それは、人それぞれだろ」

「今はどうですか、うちは天台宗だったと思うけど・・・」

「今はどこの宗派の坊さんもカアちゃんいるよ」

「ですよね。う〜ん、日本はすばらしいですね。

 キリスト教の神父とか、中国の坊さんは、今でもダメでしょ」

「自然体なの」

「それ!」

「人間に教えを説くのに、人間の営みを知らないでどうするよなぁ」


  その後、沖縄基地問題、終戦時の天皇陛下の姿勢などの話から

  イヤミ氏の自炊生活の話に


「ちょっと、腹減っててさ、今日も夜は長いことだし、と思って

 さっき、ここに入る前に、立ち食いそば食ってきた。」

「いや、今日はきっちり3時間で終わりましょう

 話し足らないことがあってもね、そこはそれなりにまとめて、

 次回に改めて話せばいいわけで、時間を決めておくってのも大事ですから」



第二部 テーマ ≪戦後民主主義・大正デモクラシー≫


「じゃ、民主主義だ」

「うん」

「ボクが民主主義に興味を持ち出したのは

 『自覚のすすめ』にもあるように、戦後民主主義って言葉です。

 本来の民主主義とは違うから頭に戦後がついてる。と、

 そして、大正デモクラシーって言葉がある

 これも本来のデモクラシー(民主主義)と違うから、頭に大正がついてる

 じゃあ、頭に何もつかない民主主義っていったいなんなんだ?ここなんです」

「何もついてない民主主義ってのはないんだよ」

「えっ!ないの!?」

「もともと議会制民主主義っていう体制なんだよ」


  とりあえず、聞く塾長


「でね、民主主義ってものを輸出したのは西洋の人たちでね

 あの人たちは、ずうっと、国って言うのかなぁ、王とか貴族かな

 そういうのに虐げられてきたわけですよね。

 それでそれに抵抗するためにいろんなルールを作ってきたと」

「もちろん、そうだよ」

「ところがね。日本っていうのは、そりゃ変なのもいたかもしれないけど、

 悪い事されてないとか、おおむね、のほほ〜〜んと暮らせてきてたんじゃないですか?」

「うん、江戸時代でも、士農工商ってのがあり・・・」

「あっ士農工商は自由じゃないねぇ」

「うん、でもその階級の中ではそれぞれの自由があり」

「そう、その限られた自由みたいなもの、日本人は

 その限られた生き方に対して、不満を持ってたわけじゃなく満足してたでしょ?」

「そうなの、そうなの」

「でね、大正デモクラシーになった基は明治維新でしょ?

 だから、戦後民主主義の後は、平成デモクラシーって言葉になると思ってるんですよ。

 年代で言うとね、明治維新から大正までが50年くらいでしょ?

 戦後から50年くらいが平成でしょ?親子の世代で言うと二世代です。

 このくらいのスパンをかけて、だいたい、おかしくなってる。」

「あと、寿命が延びた。ってのもある」

「おっ、それは新しい視点だな。

 まぁ、寿命より、子供を生む年齢が伸びたことで、

 ちょっとはスパンが伸びてるかもしれないけど、

 ボクの妄想はこうなんです。

 明治維新って言うのは、武士がやったものでね。

 庶民は(ああ、徳川さんから天皇さんになったんだ)くらいの感覚で

 四民平等になったかもしれないけど、

 庶民の中に大きな意識の変化ってないと思うんです。」

「うん」

「戦後の場合、ボクは【東京裁判】ってものから

 興味を持ち始めたんだけど、あれは、連合国軍が

 日本のみなさん、あなた方は悪くないんです。

 悪いのは、軍部のヤツラ、私たちが、そいつらを裁いてあげます。

 こんな裁判だったと思うんです」

「まぁ、そうだな」

「ここでも、庶民に大きな意識の変化はないんです」

「そうだよ、日本人ってのは、上が変わったって平気で、

 後ろむいて舌出してるような、したたかさがあるよ」

「結局ね、西洋みたいに庶民が勝ち取ったものじゃない。

 自由とか、民主主義とか、空から降ってきたようなものでしょ

 日本の庶民に、自由とか、民主主義って、必要なかったんじゃないの?」

「必要とか必要じゃないってより、なくてもうまく回ってたってことだな」

「でね、そういう人たちが、

 はたして民主主義ってものを習う必要があったのかなぁ。ってね」

「ただね、そういう世界で暮らしてた。うまくいってたんだけど、

 いざ、窓を開いてみると、外のヤツラとも付き合わなきゃならないわけだ

 それで、いろんなことを見習って、仕組みを変えて言ったわけだ」

「和魂洋才って言葉がありますね」

「うん、明治天皇の【教育勅語】とか、

 日本の根幹にあるものを残したままな」

「戦後は、その【和魂】のところも捨てちゃった

 これが失敗でね。うまくいっていたものは残して、

 新しいもの、外のものをいいとこ取りするっていうか、

 日本は、ずうっとそうやって時間をかけて取り入れてきたわけでね

 この民主主義っていうものも、優等生みたいに従うんじゃなくて

 日本流に民主主義を消化するっていうのかな。そういう作業をしたらどうかと」

「うーん、その道のりは、遠く、険しいよ」

「アハハハッ、そりゃ険しいでしょうけど、それやるしかないでしょ」


  尖閣諸島購入の話、そして日米安保へ

  イヤミさんがトイレに行っている間に

  塾長はミャンマー人の店員と話し始めます


「オレ、ミャンマーの人たちと2年くらい働いてたんだよ。

 で、ミャンマーの言葉を教えてもらったりしたんだけど、

 ミャンマーの文法って、日本語と一緒でしょ?」

「ハイ、私は、ご飯食べます。ですね」

「で、最後の【です】が【デー】って言うでしょ

 オレ、それが【デー】に聞こえたり【レー】に聞こえたりしてね。

 あと、否定の、なになにじゃない。が【ブー】でしょ?」

「ハイ、そうです。【レー】は日本語の【か?】です」

「アッそうなの、それはいいことを聞いた。ありがとう」


  この後、すぐ、店を出ていますが、   結局、場所を変えただけで、飲み続けます。






  2012年4月15日


第一部 『自覚のすすめ』講義  【寄生虫のサガ】


  今回、ゴエモンは欠席となります。


塾長
「どうなんですかねぇ。イヤミさんと二人だったら

 『自覚のすすめ』は、やる必要ないような・・・」

イヤミさん
「だな」

「問題なし!ってことでいいですか」

「OK」

「あっ、待って、そうじゃなくてって言うか、

 オレ、一応、読んでくるんですよ。それで、

 ん?これでいいのかって確認したいところがあるんですけど」

「うん、どこ」

「『世の中のいさかいというのは、すべてが誤解から生まれている』

 というところなんですが、これ、あってますか?」

「誤解の根幹は思慮の欠如ってことだろ」


  結局は教育が必要だ。という話になり、

  その現場である、こんな話に移ります。


「教科書問題もあるけど、何人も校長が首くくんなきゃいけないなんて」

「え!校長が首くくったんですか?」

「そうだよ。アンタ、何にも知らないの?聞いたこともないの?

 職員は言うこと聞かずにサボタージュするし、

 教員は国旗掲揚なんかも反対して、みんなやらないじゃん」

「それで校長先生が首くくるんですか?

 守らないヤツラが首にならなきゃいけない話でしょ」

「首にはできないじゃない。日教組って団体があるから」

「うーん、校長って、どうやってなるんですか?」

「試験もあるけど、推薦だな」

「だれが推薦するんですか?」

「県の教育委員会だな」

「その推薦した人に相談とかできないんですか?」

「そんなのは、人数の多いほうが強いんだよ」

「なぁんで、そんな風になっちゃうかなぁ。不思議だよね」

「しんちゃんも、もう少し世間のことを知らないとダメだよ

 この前も、京都で癲癇男が7人もひき殺してるだろ」

「あれ、会社がどうこう言われてるけど、

 その前に、そういう人間に免許とらせちゃダメでしょ」

「ダメだよ。医者は乗っちゃダメって言ってたらしいけど、

 もう一歩踏み込んで、この子は重いから、マズイって通報しなきゃ」

「医者には、そういう義務みたいなものはないんですか」

「いや、それにかかわる人間の意識の問題だよ」

「そういうのって、今まで問題になってなかったんですかねぇ」

「座敷楼に入れとけっていうんだよ。親は」

「あっ、そうですよね。親は知ってるんだから。とらせちゃダメだよ」


  これで終わるような終わらないような、

  とりあえず店員を呼びおつまみをオーダー


「じゃ、そろそろ民主主義にいきますか」

「ちょっと、トイレ行ってくる」



第二部 テーマ ≪民主主義について≫


「ボクねぇ。民主主義とかって全然わかんなくて

 こういうことって、学校で習うんですか?」

「そりゃ、習うだろ。民主主義とか社会主義くらい」

「でね、いろんな人に聞いたりメールしたわけですよ。

 この不思議系の人がね、どんな質問をしても、

 分かりやすく明確な答えをくれるんだけど、多数決だって言ってますね」

「そうだよ。議会制民主主義ってな」

「でね、スパッと答えが来るから、こっちはうれしくなってね。

 分からないことが増えてくから、さらに質問するでしょ。

 そしたら、そのうち、そんなのは中学生の公民レベルの話だ!

 とか言われちゃうわけ。ところが、その公民って言葉が記憶にない。

 それで、今度は公民なんて教科がありましたか?

 なんて質問するともうあきれられちゃうんですよね。」

「公民って、ありゃ最近のものだろ」

「それで、今度は妹にメールしたわけ。公民って教科あった?てね。

 妹は覚えてんですね。公民って本はないんだけど、

 社会の教科書の中に公民って章があったって

 なんで、そんなに覚えてんだろ?すごいよね〜〜」

「学校行ってても、他のこと考えてたんだろ」

「まあね。あと、こういう人の意見、興味ないですか。

 民主主義じゃない国の人の意見、中国の学生ね。

 『アメリカの社会みたいに庶民が自分の思ってること言えるし、

  国の大統領を選ぶとき投票することができるし。

  さらに国の債権、資産すべてを国民に透明しているというのが民主主義だと思う』

 これ、ちょっと違うよね。自由って言うか」

「そうだな。民主主義の捉え方がな」

「やっぱり、民主主義でない国の人は、捉え方が違うなぁってね。

 オレなんか習った覚えはなくても、なんとなく。イメージはねぇ」

「うん、日本人の考える民主主義ではないね」

「えっ!国によって違うの?名詞じゃないの?」

「日本はイギリスから議会制民主主義を持ってきたんだから」

「あっそれでかぁ。テル坊はね、ちょっと書いてくれたんだけど、

 難しいなぁ。とか言ってんの。で、いろいろある。と、

 国によって違うとかじゃなくてね。個人でも捉え方に違いがあるとか」

「うん、違ってもいいんだよ。民主体制であるということが大事で

 管なんかは選挙で選ばれたんだから何やってもいい

 みたいなこと言ってただろ、野田だって民意でもないのに、

 命を懸けてやるとか、おそよ民主主義じゃない」

「あの人たちは民主主義をどう思ってんのかな。

 だって、民主党って言うんですよ」

「アハハハッ自民党だって、自由党と民主党が一緒になったんだからな」

「アハハハハッ、でね。ボクが不思議って言うか、

 結局、こうなっちゃってんじゃないの?って思ってたこと

 あの、ウィキとかなんとかあるでしょインターネットの辞典みたいな」

「あぁーウィキペディ」

「あれに、そのまんま載ってましたよ

 『マスコミによる情報操作や扇動などに惑わされず

  理性的な意思の決定ができる社会が不可欠である。

  逆の言い方をすれば、民主主義を無条件で広めると、

  結果として衆愚政治となりかねない危険がある』

 結局、今、こうなってんですよねぇ」

「うん」

「それでね、マルホさんなんだけど、あの人はハッキリ言ってますよ。

 みんなに選挙権なんか持たせちゃダメだ!って」

「ハハハッ」

「まぁ、あの人の中には、教育によって100%の人間を

 理性的な意思決定ができる人間には育てられない。

 って前提があると思うんだけどね」

「いや、まぁ、そうだけど、その上でやっぱり、みんなに選挙権を持たせなきゃ」

「B層なんかに持たせることが問題なんじゃないんですか?」

「現状はな。でも、その民意っていうのを、教育でどれだけ上げていくか。

 そういう方向で努力していくべきなんだよ」

「うん、じゃ、目指すとしてですよ。それでも、まず、その前に、

 日本はどういう方向に行くか。こういうことが決まってないと、

 民主主義は成り立たないんじゃないんですか?

 たとえば、アメリカに頼って生きるんです。とか」

「うん、まぁなんでもいいやな、ブレないものな」

「そう、その根幹が、たとえばアメリカ寄りと中国寄りがあって

 選挙のたびにそれが変わったんじゃ国として無理でしょ」

「だから、そうならないように、民意をね、上げていくことだよ」

  イヤミさんは日本の議会制民主主義の現状を

   説明してくれているようですが、

  塾長は民主主義そのものの理解がないまま

   質問が続いていき、話はまとまりません






  2012年2月12日


第一部 『自覚のすすめ』講義  【自覚と洗脳】


塾長
「なんだ?この時間にメールってのは、

 ゴエモンから、遅刻します。ってメールじゃねえかな」


  16:58、塾長の携帯にメールが来ました。


「あっ、当たり。何分くらいとか、ないんだよねぇ」

イヤミさん
「罰金だな」

「アハハ、そうやってメールしとこうか」


  17:04、ゴエモンから返信


「急ぎます、だって。バス乗ってんのに、どうやって急ぐのかねぇ」


  とりあえず、2人での雑談が始まります。


「あれ、桐山靖雄って死んじゃったんですかねぇ」

「なに、それ」

「いや、このまえ上野駅でね、阿含宗のポスター見たんですよ

 この時期に阿含の火祭りって、いつも桐山靖雄のでっかい写真なんだけど」

「あぁー、あれは生きてるだろ、震災のとき、なんかお祈りしてたぞ」

「そうなんですかねぇ。その、上野でのポスターがね

 今年のは、モデルさんかなぁって感じの若い子達だったの」

「そんなのは、それこそ、インターネットで調べたら出てくるだろ」

「あぁ、そうね。いや、ジツはね、

 オレ、あそこに在籍してたことがあるんですよ。

 オウムのあれ、麻原も修行したんですよね。あそこで」

「そぉ?」

「うん、オレ、自衛隊のときに、どういう話しの流れか忘れちゃったけど

 一番仲のよかった先輩、って上官ですけどね。

 その上官自身は入信してないんだけど、変なヤツがいた。って話で

 その人から阿含宗って存在を教えてもらったんですよね。

 宗教団体としては新しいんだけど、

 阿含経っていうお経はすごく古い経典で、

 それを拾ってきて桐山って人が理屈こねだした。って」

「うん」

「それが帯広にもあって、自衛隊を任期満了(5月末)で退職したとき

 帯広から歩いて長崎まで行くって話になったんだけど、

 その旅ってのが、宗教団体の門をたたいて歩くっていう

 本人としては修行の旅というかね。そんな思いだったわけでね、

 で、まぁ、とりあえず、そんじゃ、帯広の阿含宗。行ってみようか、と。

 そこで話を聞くと、どうもその桐山さんが近々札幌に来る!と

 その信者は興奮気味に言うわけですよ。で、オレも、

 その日ならちょうど歩いて札幌まで行けるかな?なんてね。

 それで、歩きつつ、その間も、立正佼成会とか、門をたたいてるんだけど」

「うん」

「で、札幌には、間に合ったんですよ。

 それでその講話を聞く受付のところで、

 教祖にあわせてくれ!って言ったわけです。

 それは、まぁ、無理な話でね。

 ただ、京都で泊り込みの出家的なイベントがある。と

 ただし、それには入信しないといけない。と、

 それで、オレ、2万円かなんか払って、入ってるんですよ」

「それで、なんか、ありがたい道具とかもらって?」

「そう、あ?旅のとき、あんなもの持ってたかなぁ。

 京都行ってから入ったんだったかなぁ。ぜんぜん覚えてないや」

「うん、まぁ、そこんところはいいや」

「まあね、で、京都のその合宿みたいなヤツにも間に合うわけですよ。

 で、オレはそれまで歩き続けてるから真っ黒い顔して、腕まくりして、

 一番前の中央に座ってお話を聞いてるわけです。

 そのときは、ただ、話を聞くだけなんだけど、

 その同じクールが4回くらいあったのかなぁ。

 次のクールの進行を手伝うボランティアみたいなのを募集してたから、

 オレ、それに応募して、作業員みたいなことをやったわけです。

 そのとき、ずいぶん、古株の人が声をかけてきましてね。

 変わった人がいるなぁ。と思ってみてたら、

 ボランティアにもいるから・・・とか言って。

 で、オレとしては聞きたいことがあったんですよ。教祖に」

「うん」

「解脱って言葉がある。仏教の目的みたいなね。

 そんな言われ方がされてるんだけど、それって何?

 解脱したらどうなるの?お金が天から降ってくるの?

 具体的に何が起きるの?そういうことを聞きたかった。

 ところが、その人は、正直に。ボクには答えられないなぁ。

 って言うわけですよ。で、こう続けたんです。

 でも、ボクの兄なら答えられるかもしれない。

 その人、鎌倉だかあっちのほうの人で、そのイベントが終わってから

 その人のウチまで行ったんですよ。ところがお兄さんに逢えない。

 家族で廃品回収みたいなことしてる人で、

 それぞれがトラック乗ってて、あんまり会うこともないんですよ。

 とはいえ、まったく顔を見ないってわけでもない。

 オレはオレで、ただ居候してるのもイヤだから、

 その弟さんの仕事手伝ってたんです。

 で、何日かしたとき、わざわざ時間を作ってくれましてね。」

「おぉ」

「で、聞いたんですよ。解脱すると、具体的にどうなるんですか?って。

 いろいろ説明してくれました。なんていうのかな。

 分からないなりに説明してくれた。っていうより、

 分かる範囲で一生懸命説明してくれたって感じかな。

 その説明を聞いてるときにね。自分の中で何かがホドケタんですよ。

 そのとき、それを、そのお兄さんにぶつけることは、あえてしなかったんだけど

 まぁ、こういうことです。

 御釈迦さんの生まれた時代のその地域では

 バラモン教が常識だったわけでしょ?

 それには、輪廻転生ってのがある。

 生まれ変わって修行し続けるわけで

 御釈迦さんは、王子様ではあったけれども、

 魂の世界の中では、輪廻転生の中にいるわけでね、

 その輪廻の輪から逃れたかったわけですよ。

 そのサイクルから抜け出すこと、それが解脱なんだな。ってね。

 オレ、そういう常識ないでしょ。

 輪廻って掟みたいなトラワレは。

 もともとが持ち合わせてないんだから、

 解脱したいって思いが芽生える要素がない」

「まあな」

「あっ、で、その、旅の最終地点だった長崎ってのが、

 生長の家の教祖がいるわけですよ」

「生長の家な、俺、子供のころ連れて行かれてな。歌、覚えてるもん」


  歌いだすイヤミ氏


「アハハッ、よく覚えてるな。オレ、ぜんぜん覚えてない」


  歌い続けるイヤミ氏


「あ、なんか聞いたことある。そうそう、そんなの

 でね、そのときは、旅そのものはやめちゃってんですよ。

 ただ、なんとなく、自分としては長崎まで行ってないってのが

 シックリいってなくて、なんか、実家に帰るってのが、どうもね。

 それで、まぁ、若さゆえの憧れみたいな。東京に出てくるわけですよ。

 その間も宗教団体の門はたたき続けてましたけどね。

 で、宗教的な意味での生長の家(長崎)は、

 特別な存在ではなくなってたんだけど、

 旅を始めたときの終着点という意味での長崎は残っててね。

 やっぱり長崎まで行こう!と、春になったら旅をします。なんて

 お世話になってた居酒屋のマスターに宣言して、

 次の年の4月に住んでた東京の平井から長崎をめざすわけです」

「生長の家ってのは神道だよな」

「そうです。これは、おふくろが会費払っててね。

 小学生のときに行かされた。これまた合宿みたいなのがあるんだけど、

 そこで、まぁ、いろんな先生の講話があるわけですよ。

 そのときね。終戦時の天皇陛下の話が出るんです。

 天皇陛下がマッカーサーに会いたいっていう。

 マッカーサーは、命乞いに来るものだと思い込んでずうっと拒否してた。と」

ゴエモン
「すみませーん」

「遅刻、今日も遅刻」

「すみません!」

「おまえはねぇ。どうして、毎回、遅れてくるの?」

「毎回って・・・」

「急ぐって、バス乗ってて、どうやって急ぐの?」

「走る」

「走る。って、バスの中で?」

「あと、あと、降りたあと」

「いいところだったんだよ。へんなところで入ってきやがって

 そいでね。その先生ってのはね。

 毎回、それ専門で講話をやってるわけですよ。だから、うまいわけ。

 マッカーサーが、じゃあ会おう!ってね、

 そういうことになって、天皇陛下が命乞いをしようもんなら、

 剣を抜いて脅してやろう!ってくらいのつもりでいたのに

 天皇陛下は、自分の命と引き換えに、国民を助けてくれ!って言ったわけですよ。

 そこで、マッカーサーは、持っていた剣を落とし・・・・と、

 そういうくだりになるわけですよ。まぁ、作ってるところもあるけど、

 これは事実なわけでね。でも、そんなこと学校で習いませんよね」

「うん」

「で、たぶん17歳だと思うんだけど、30年前か。

 そのころ、竹村健一ってよくテレビに出てたでしょ。

 あの人に手紙を書いたんですよね。

 終戦のとき、天皇陛下がマッカーサーに

 自分の命と引き換えに、国民を助けてくれ!って言った。

 という事実はありますか?ってね。で、返信用に葉書を入れて

 ある・ない。って書いて、マルだけ書いて送ってくれたらいいと思って。

 そしたらね。ある。にマルが書いてあって、

 しっかり学んでください。って書いてあったの。それ以来ですよね

 学校で教えてることってなんなんだ。ってスタンスになったのは」

「学校は、決まったことしか教えられないんだよ」

「けっこうね、いろんな人いましたよ」

「イヤ、それはおかしい。自分の考えとかね、生徒に教えちゃいけないんだよ」

「うーん、考えじゃないですね。たとえば戦争体験を話してくれたりね」

「ああ、そのへんはいい」

「オレねぇ。日教組とか、左翼とか、左翼なのかなぁ。

 そういうのに、あんまりイヤな思い出はないんですよ

 いい先生が多かったのかなぁ。たまたまかな」

「あのねぇ。日教組っていうのはね。

 生徒に対して、そういうことを教えるとかってんじゃないの。

 自分たちの利益になるというか、楽になるようにってね。

 あと、仲間うちを集めるために、まぁ、選挙もそうだな」

「選挙運動、やっていいんですか?」

「ダメ」

「公務員はダメッすよ」

「公務員だから?先生だからじゃなくて?」

「公務員だから」

「じゃ、私立の先生はいいの?」

「教職にあるものはダメだよ」

「でも、やってんだよなぁ」

「ダハハハッ」

「自衛隊のときはねぇ。選挙の前か、前ってわけでもなかったかなぁ。

 班長が言ったんですよ。自衛隊だからって、

 共産党に入れちゃダメってことはないから。とか」

「イヤ、その程度のことはいいけどさ。沖縄でもやってんじゃん。この前」

「ね、オレはね。そのときは、フェアーだな。って思った。

 でもね、今の騒いでるのを思うとね、逆に共産党には入れるなよ。って」

「ハハハハハッ」

「ね、受け取れないでもないでしょ。

 オレは、そのときはそうは受け取らなかったし、

 今でもそういう意図があったとは思えないんだけどね」

「おい、お茶でも、もらって来いよ」

「お茶ですか」

「それとも、飲むか?俺たちはお茶飲んでるけど」

「飲むの?」

「ここに、用意はしてあるんだよな」

「飲みますゥ?」

「飲むのぉ?一部は飲まないってことになってんのになぁ」


  こんなこと言いつつ、塾長がお湯割を作り始めています。


「注いでるし」

「イレギュラーがあると、へんなことになっちゃうんだよなぁー

 ねぇ、遅刻したヤツはお酒抜きってどう?」

「アハハハハッ」


  そして、はやくも乾杯


「じゃ、そろそろ、まじめにやりますよ」

「まじめにってのは、ヘンだろ」

「あ、いや、そうね。路線に沿って、やりますよぉー

 あのねぇ。オレね、この項は、スッゴク気にいってないの。

 自分的にね、納得いかないっていうか、まだ途上っていうかね。

 そういう、言い回しとかが下手なところがいっぱいあるの

 だからね。さぞ、文句が出るだろうって、期待してるわけよ」

「ツッコミどころがいっぱいあるぞって」

「そそそそそっ!」

「そんなとこって、無いよな」

「おっ!前回と同じ流れになってきたぞぉー」

「ちょっとぉーホントに読んできてんのかなぁ」

「アハハハハハハハッ」

「んー、洗脳。。。自覚っていうのはねぇ。

 つまるところ自立にたどり着くわけよ。

 洗脳っていうのは操り人形だからね。

 自覚を持つっていうことは、その環境以外の情報だとか

 いろんなものを自分自身でとらえて、本質が見抜けて」

「うん、その本質っていうのが、みんな見えないんだよな」

「井の中の蛙で居たら、外界が見えないわけでしょ

 それをここ(学問のすすめ)では言っとるわけですよ」

「うん、言っとるね」

「アハハハッ、確かに。でも、とりあえずこっち(自覚のすすめ)だから」

「だから、日本にはすばらしい文化があるのに

 戦後忘れて、植民地になってるから。法律も含めてね、

 TPPもそう。自ら発信したものをグローバルスタンダードにしろ。と」

「それは、安倍さん(第90代内閣総理大臣)が言ってたことですね」

「うん、戦後レジームからの脱却な」


  そして、こんな言葉が飛びだしました


「みんな、B層人間になっちゃった」

「なんっすか?それ。ビーソー?どんな字書くんですか」

「ABCのビーじゃないっすか」

「そう」

「B?ソウは、こうか」


  書き留める塾長


「そういう言葉があるんですか?それって二流ってこと?」

「二流って言うか」

「二流で嘆いちゃダメでしょ三流。C層で!」

「シーソーはギッコンバッタンって、一応バランスがとれてんだから」

「アハハハハッ」

「ああ、傾いちゃって、そのまんま倒れちゃうわけ?」

「うん、とにかく自分が無いんだよ。自分で考えない。流されちゃう」

「じゃ、こっち行って。今度は、誰かがあっちって言ったらなびくわけで、

 やっぱり、それってシーソーでしょ」

「いや、その人たちにバランス感覚は無いから」

「じゃ、B層でいいか」

「そういう輩がね、民主党政権を作ったし、

 郵政のときの自民党の圧勝もそう。とにかく、おかしい。

 もっと、きちんとした形で広げていかなきゃいけないのに

 真剣に考えてる人があまりにも少なすぎる」

「でも、大阪の橋下なんとかって人はどう?」

「いや、あれも分からんよ。国政に出るかどうか」

「いや、出なくていいんですよ。とりあえず大阪で成功すればね。

 それをモデルにして、次は愛知とか、

 新潟なんかもおもしろい市長が居るようだし」

「まだまだ、その、革命ってエナジーはたまってないよ

 そういうものに反応できる下地を持った人は傾聴するだろうけど

 そんな人は圧倒的に少ない。B層人間が多すぎる」

「あぁ、多すぎる」

「いやね、でもね。実際革命が起きる場合」

「起きるかね、この国に」

「まぁ、起きたとしてですよ。常に少数の人間が立ち上がって、

 そのあとをB層がついて行くんですよ」

「あぁ」

「そうだよ」

「でね、革命っていうのは、先頭走ってる人は倒れていく

 結局は、後に続いてるB層人間が権力を握っちゃう」

「あぁ」

「あの、あれ、山県有朋なんてのは、どうも質がよろしくない

 ところが、あれは、一流じゃないから、菅直人じゃないけど

 それこそ4列目かなんか走ってて、最後に権力を握っちゃうわけだ。

 そういうこと、司馬遼太郎さんなんかは言ってたね」

「司馬遼太郎なんてのは、無いからね」

「司馬さんってのは、こうだ!とは言わないんです」

「客観論を貫いてるだけでね」

「主張はしてないんだけど、モデルを示してるわけですよね。

 でね、ボクは、ずうっと、革命だって騒いで生きてきた人間として

 ほぼ、常に白い目で見られてきてね。

 小数というか、稀少に近いようなね。そういう立場で生きてきて、

 その実感としてね。革命なんてつまんないんですよ。

 結局は、後から流れに乗ったB層が権力を持つから、

 また道を誤る。繰り返しにしかならない。

 倒れても倒れても、次々にA層が出てくるには教育が必要なんです。

 でね、22歳のときに異能志士村とか言い出して

 そのころ、一冊目の本を作ったんだけど、

 そこにハッキリ書いてるんですよ。

 異能志士村の概念としてはね、

 日本をどうとか、世界平和とか、そんなんじゃなくて」

「もちろん、そうだよ」

「そういう意識を持ってる人がね、革命のほうじゃなくて

 自分の生き方にエネルギーを使う。美しく生きる見本になる。

 モデルとなるような生き方の集団ね。

 こちらがこうしなさいって、はたらきかけるどころか、

 マネすんなよ!って言っても、それを真似したい人たちが現れるような

 そういう村を作りたい!ってね」

「そう、これはね、ひとつのキッカケなんですよ。

 こんな考えもあるんだ、なんでこんな考えができるんだろう?

 そういう気づきの本なんですよ、これは。

 それを団体、大きなパワーとして何かするんじゃなくてね。

 人それぞれが、あるていど素養として持ってないといけないものだから」

「そういうのがないと始まんないからね、話しが」

「そうそうそうそっそっそっ」

「話が始まってから、オイッ!ちょっと待てよ。とか

 戻っていかなきゃいけなくなっちゃっうから」

「だから、俺は、ここまではいいですね。って

 確認してること自体がウザッタイんだよな」

「だから、次行けって?そういうこと?」

「うん、まぁ、行きたいんだけど、トレーニングもないとな」

「新しい人が入ったときにね、ん?でも、新しい人って

 この本読んだ人だから、それも、おもしろいと思った人だから、

 じゃあ、結局、説明は要らないか、アハハハハッ」


  と、ここで、また、本に目を落とします


「で、ここでジョーユーが出てくるけど」

「オレ、ここで、ジョーユーなんて言葉、一言も使ってないのに

 みんな、これ、ジョーユーって分かるよね」

「そりゃ分かりますよ」

「分かるって、知ってんの?」

「知ってますよ。テレビ見てましたから」

「あぁ、そうなの?そのとき、ゴエモンいくつ?」

「何年ですか?」

「95年ってあるよねぇ」

「今、29だから、ええと」

「17年前だから、12か、小学生?」

「テレビ見てたの?」

「見てましたよ。ずうっとやってたでしょ」

「オレねぇ。地元の床屋さんだったかな

 話しをしたことがあったんだよね。

 あれ、科学者とかいたでしょ?科学者って言うよりは卵か。。。」

「うん、まだ卵だよな。学生とか、企業の研究者だろ」

「ああいうヤツラがね、まぁ、それなりに自分で研究してきた分野をさ、

 法律のこと、とっぱらって、たとえば、人を殺すとかね。

 そういうことを、なんだったら試していいんだぜぇ。って

 そそのかされちゃったときにね。喜ぶっていうとヘンだけど、

 すでに正常ではない状態で、持ちかけられたとき、

 試してみちゃおっかな。なんて、傾いたりするのもありうるよねって」

「あれは、みんな、精神的、または社会的な不遇者ばかりだよな

 だから、そういうことやらせてもらえるんなら、行ってみようかなぁ。って

 そんなふうに思わせるんだよな。創価学会だってそうだったんだから」

「今でもそうですよ。信心が足らない!とか」

「アハハッそう!オレねぇ。北海道ー京都の歩きの旅のとき

 秋田で会ったんだよ。旅館のおばちゃんが創価学会なの、

 いや、違う。創価学会が嫌いな人だな。

 で、オレが、宗教団体の道場破りみたいなことして歩いてる

 って話しをしてるから

 おばちゃんも喜んでしゃべっちゃうわけ

 だって、あそこの子なんてさ、受験だっていうのに

 勉強しないでお祈りしてるんだよ。って言ったの」

「アッハハハハハハハッ」

「そうだよなーー創価学会ってそんなのだよなーーって

 もともとが創価学会なんて、宗教っていうか、

 精神世界のレベルという点で、馬鹿にしてっから

 そっちのベクトルとしてインプットされちゃうわけよ

 だから、創価学会の門は、その旅のときでもたたいてないもん」

「ろくでもないよな、でもたくさん居るよ」

「多いッすよ」

「あ、創価学会をつぶすことが目的の団体があるの知ってる?

 顕正会ってね。おっかしいんだよ。オレの知り合いも入っててね。

 ビックリしたよ。久しぶりに会ってさ、連れて行かれちゃうわけ

 オレは、そういうとこ、精神的には土足でズカズカ入ってっちゃうからね。

 大宮に大きなのがあるんだよね。本部かな。違ったかな」

「そんなのがあるのか」

「でさ、ああいう、宗教団体ってのはね

 普通、なんとか支部とかいうわけ、そこの長は支部長とかさ。

 そこはなんとか隊長っていうの、戦闘集団だから、対創価学会としてね。

 宗教法人っぽい教えもするんだよ。オレ、ビデオ見せられたもん」

「ああ、そういうのあるんだ。ビデオとか」


  戦闘集団の話しが出たせいではないんですが

  話しは、宗教の話しから軍隊の話になります。


  一旦、『自覚のすすめ』の話に戻し、

  【生命のエネルギー】という言葉から

  今回も『生物と無生物のあいだ』に話しが飛び、

  再びB層の話になり、話はTPPに、

  そして、沖縄基地、米軍、徴兵制。です


「だからね、徴兵制にしたらいいの。最初は軍隊の教育をして、

 その訓練された若者に農業をやらせる。

 林業も大事ね。それこそ、国土の保全。

 徴兵制だったら、給料も無しか安くていいでしょ」

「兵隊さんの年金は必要だよ。でも、ニートさせとくよりいいな」

「就職難とかもなくなる」

「とにかく、まず、徴兵制だよ。尖閣とか、沖縄とか

 それは、発言力を持ってからの話しだよ。

 私たちは、皆さんの心を信じて、軍隊を持ちません。

 そんなこと言ってて、誰が聴く耳を持つのよ。

 だいたいね。こうやって、オレが徴兵制って言うじゃない。みんな驚くわけ」

「そうだね」

「でも、徴兵してない国のほうが少ないわけでね。

 オレ、たまたま自衛隊にいたから教えてもらったんだけど、

 スイスとオーストリアって永世中立国でしょ?あれ、皆兵制だからね。」

「そうだよ」

「そういう世界の現実ってものを知れば

 もう少し、みんな、真剣に考えるようになると思うんだけどな」

「そう、だから、ここ(学問のすすめ)に書いてあるじゃない。

 世界を知らないから、もっと世界を知りなさいって、ほら、読め」


  ゴエモンが『学問のすすめ』音読の指名を受け

  ここから、第二部が始まります。




第二部 『学問のすすめ』≪初編≫


  とにかく字が読めない。


  漢字が読めないだけじゃなく、

  言い回しが昔の言葉なのでひらがなもおぼつかない。

  それでも、めげずに読み続けるゴエモン。



  読み終わると、拍手が・・・


「おぉ、おつかれさん」

「はぁ、オレ、これ、5回読んだんっすよ。で、来るときにもう一回読んで

 だから、なにがどこに書いてあるかはわかってるんですよ。

 でも、これ、オレ、好きだなぁ。いいこと書いてあるんっすよ」

「そうか、いいものに触れたね。うん、まぁ、食おうか」


  モツ鍋をつつきながら


「これ、おもしろいんだよなぁ」

「なにがおもしろいの?」

「あたりまえのこと書いてあるんだけど、みんな気づかないっていうか

 だから、そうだよなぁ。って、引っかかんないで入ってくる」

「ずいぶん、読むのにひっかかって読んでんじゃねえか」

「でも、今の人も読めないと思うよ。大学生とか」

「いいんだよ。読めなくても、字を読めば意味はわかるんだから

 ここではな。この時代では、食っていくことが大変だったわけだけど

 一生懸命勉強して、賢くなれよ。と、な?で、

 困っている人がいたら助けてあげなさい。と、

 助けてもらうこともあっていいんだよ。と、

 ただ、人間の能力っていうのは限界があるから

 その考えがいつまで通用するか、そういうこともあるからな。

 たとえば、キリスト教なんて、

 信じないものはイエス様からいたぶられるとかなんとか。言ってんじゃん」

「まぁ、そう聞こえるかもしれないけど、

 そんなことは言ってないと思うよ

 ただね、オレは、あれ、納得いかないっていうか、ありえないと思うの

 あいつらさ、正月の浅草寺の周りでやってんのよ

 あれはおかしいよ。神経を疑う。クリスマスにやるなら、まだ、わかるよ」

「クリスマスじゃ、浅草寺は賑わわないから」

「正月にだよ。浅草寺にお参りに来る人間に、言うかぁ?」

「なんで、右翼とか黙ってんですかね」

「浅草寺に右翼はどうなの?靖国なら」

「アッ、絶対来る」

「オレもね、右翼ではないんだけど、保守だから」

「人は右翼というでしょうね」

「右翼ってくくり方が間違いなんだよ」

「そう、国を思うことってのは、自然のことだからね」

「そういうことを、わかってほしいんだよ。

 それをなんだかわかんないけど、ほしいほしいで、

 子供手当をあてにしたり、年金だって、

 天下りしたようなやつがたんまりもらってんだよ」

「なんで、あんなこと、起きるんっすかねぇ」

「年金だって、事の発端は、兵隊さんが命を駆けて国を守って

 ご苦労さんって、それで出来たものだからね、

 事の起こり、事始めを、もっとキチンと教育しろ。と」

「オレね、兵役もね。行きたくなっいってのがいると思うのね

 そういうヤツはね。それでいいと思うの。

 無理に何でもかんでも行かせなくていい。

 ただね、行かなくてもいいけど、税金の比率は2倍。とか、

 参政権は無し。とか、公務員にはなれない。とかね」

「うん、それでいい」

「それで、兵隊に行かないぶん経済活動でがんばってください。と」

「ジャンジャン稼いで、国に納めてください。とな」

「みんながみんな行かなくたっていいんだからさぁ」

「そう、オマエはどうしてのほほ〜んと生きていられるの?

 誰かが守ってくれてるからだろ、今の政府は守ってくんないけどな」

「アハハハハハッ」

「この3人で話してるとさ、なんかすんなりまとまっちゃって」

「つまんない?ハハハハハッ」

「うん、なんか、おもしろくないねぇ。考えの違う人来ないかなぁ」

「それにしても、ここは寒いなぁ。

 今度は、なにかヒーターとか入れてもらわないといけないな」

「来月は、もう、違うでしょ」

「そうは言ったって、ここは一番寒いところだからって、

 カアちゃん(女将)が言ってたからさぁ」

「それなのに来たの?」

「アッハ」

「自分で選んでここに来てんのに、言うかぁ?」

「あれ?焼酎ない?」

「ところで、ゴエモンはどうして毎回遅刻できるの?」

「アヒャヒャヒャヒャッ」

「アハハ、できるの?って表現がいいね」

「だいたい、おまえはどれだけ遅れてきたの?28分だそ」

「正解」

「正解とはなんだ!」

「何様のつもりだ!って?あっ、そういえば何様で思い出したけど、

 今、デビ夫人とかが、女系天皇反対の署名してんだって?」

「あれは逆だよ。そういう話を出せば、反対する輩が出てくるんだから」

「でね、竹田恒泰って人、知ってる?」

「いや」

「オレも知らなかったんだけど、若いのに、日本がすばらしい!って言ってんのよ。

 なんだろぉ。この人はって思ってたら、竹田宮家って元皇族なんだってな」

「あ゛ぁーー」

「その人が言ってたんだけどね。日本って2762年でしょ

 これダントツで一番長いんだけど、二番目何年だと思う?」

「アメリカって300年とかでしょ?」

「いや、オレが子供のときに200年だから、200とちょっとじゃねえか?

 で、二番目は、デンマークで1000年ちょっとなんだって」

「そんなんなっちゃうんですか」

「らしいよ」

「だって、アフリカから人類がいろいろ出て行って、

 白人とか、黒人とか、黄色人種とかいるけど

 ピグミーだけが、文明を拒否して、というか、そのままでいるわけだろ?」

「でもねぇ。ピグミーも、今、観光客にあわせるようになってんですよ」

「合わせて、なんになるのよ」

「お金になるじゃないですか」

「金か」

「うん、シベリア鉄道で知り合ったヤツが、そういうツアーに行ったんだけど、

 演技じゃないけど、観光客が喜ぶような、見世物的なね」

「そうか、利用されてんだな。彼らは進歩してないからなぁ」

「それって、20年位前の話ですよ。

 でも、オレ、そういう人たちに会ってみたいな。

 オレ自身が進歩しない人だからさぁ、気が合うかも〜」

「ピグミーは、ライオンを見たらおいしいって言うと思うよ、開口一番」

「エッ!ピグミーってライオンより強いの?」

「強い。とか、なんとかじゃなくてぇ」

「ハイエナが食べてるのを脅して、追っ払って食べる。みたいな?」

「え?いや、まぁ、順番はどうでもいいんだけどぉ」

「あっ、そういえば、店長のところ子が小さいころ

 水族館で泳いでるアジを見て、おいしそ〜って言ったんだって」

「えっ!?」

「ひゃっひゃっひゃっ」

「あの店長のバカ息子が、そんなうまいアジ食ったことあるわけないじゃないか」

「いや、オデンさん(釣りをする店長の友人)とかが

 アジを持ってきて、食べてたりするんですよ」

「そうかぁ?でも、それは、アブナイぞ」

「えっ、そう?オレが言いたいのはね、魚が切身で泳いでると思ってたり、

 カブトムシが死んだら電池入れてくださいって言う子の方が問題だと思う」

「違う!」

「違う?」

「うん、水族館でアジを見ておいしそうって、」

「そう、そりゃね。おいしそうと思ったことはおいといて

 発言をしちゃったっていうことは、確かにKYなんだけど」

「ギャハッハッハッ」

「あの子はおいしいアジってものを知ってるんですよ

 それより、切身で泳いでると思ってる子の方が、ヤバクないですか」

「いや、そっちの方がいい。おいしそうってのは危険だよ」

「でも、幼稚園かなんかの時期ですよ」

「ダメだよ。子供が、泳いでる魚見ておいしそう。って思うか?」

「その子にとっては魚は食べるものであることが最初の知識でしょ

 あぁ、こうやって泳ぐんだぁ。って思うのが普通であったとしても、

 思い出して、おいしそう。って言ったって、それは危険ではないでしょう」

「生き物の本能として正しいんじゃないですか?」

「なにを!?ダメ。まったく、ダメ。バツ・バツ・バツ」

「ダメェ?ケンタ。ダメか」

「アハハハハハッ」

「ダメだよ。俺だってね、子供のころは蛙捕まえたりしたよ

 でも、それは、捕まえちゃったから、食べようかな。  ひもじい思いしてるからな。腹の足しにしようかな

 そういう思いが出るわけで、おいしそう?って思わないだろ?」

「こりゃ、ケンタ連れてこなきゃダメだな」

「ところでケンタって、誰?」

「だ・か・らぁ、店長の息子ですよ」

「店長って?」

「ナベさんですよ!」

「えっ?あの?あれかぁ?・・・あいつの息子?あぁ〜〜もう」


  やや、間があり


「こりゃ、録音しないほうがいいかなぁ(笑)」

「キャハハハハッハッ」

「ナベの子じゃロクでもねえよ」

「ガッハハハハッ」

「あぁ、もうだめ、ケンタはダメ。だから俺は言ってんだよ

 親父は明け方まで営業やっちゃダメ!まともな子が育つわけないじゃないか」

「アーハッハッハッ」

「アハハハッ、そこへ来るか」

「当然だよ。俺は怒ってんだよ。ケンタのために」

「いや、でもね。オレ、店長の子育ての話を聞いてると

 いいことしてるなって思うんですよ。いろいろな話聞いてね」

「うん、その、いろんな体験をさせてるっていうな。それは判るよ」

「ね、その具体的な話、今スッと出ないんだけどね」

「おい!これ、録音切れよ」

「アッハハッハッ」

「なに?切れば話が変わると思ってんの?」

「そうじゃないけどな(笑)」

「なんての、すぐ出てこないけど、

 結局ね、店長の親ってのは、オレの親よりも上なんですよ」

「いや、ひょっとするとオレより若いんじゃ」

「だから、上だっての!」

「ヒャッヒャッヒャッ」

「そんな、年なの?」

「オレの母親は、今77ですから、それより上なんですよ。

 結局ね、ボクの親より上の人は、まともな日本人って言うか、

 そういうことを受け継がせてると思うんですよ」

「それはあるけど、、、」

「しっかりしてるとは言わないけど、受け継いでるんですよ」

「うん、まぁ、75以上なら」

「だから、もしかしたら80ですよ」

「うん、それならわかる。だけど・・・」

「ああなっちゃったんだよね」

「ギャッヒャッヒャッ」

「アハハハッ、アーーわかんねぇ。ハーーでも、現実は直視しないとな」

「あのね、新人類って言葉があるでしょ。あれね。

 オレの下の人たちを言うんだけど、

 オレが始めてこう言う仕事に入ったときね

 17のときなんだけど、学生アルバイトでいたの、たぶん20か21。

 オレ、その人に対して、新人類だと思ったもん。

 そのころはそんな言葉ないからそうは言わないんだけどね」

「それは、ただ、変わってるってだけだろ」

「いや、明らかに違う。オレは今でも常識がないって言われてんだけど、

 そのオレが、17のときに、この人、常識がない!って思ったんだから。

 たぶん、その人の親はオレの親より若いと思うんですよ。

 まぁ、そのとき確認できてはいないんだけども、

 オレ、母親が30。あ?29か、の子ですから、

 その人がオレより4つ上でも、

 親がオレの親より若いってことはありうるんですよ」

「いや、でも、今、うちの会社にも若い子が入ってきてるけど、

 ぜんぜん違うよ。レベルじゃない。しっかりしてるよ」

「その子たちは、新人類の子供じゃないんですよ。

 イヤミさんが接してる子たちってのは、

 オレの親より上の人たちの孫に当たるんです」

「そうは言ってもな。昔っから、最近の若いもんはって言葉はあるんだから」

「うん、それはそれ。あと、親だけがすべてじゃない。

 でも、その子を見るのに、その子の年より、親の年のほうがオレは気になる」

「ところがいっぱい居るんだよ。自分のやりたいことがあるからって

 生活ができないのに、仕事やめちゃったり」

「居ますよ。そういうの、多い」

「いったいなんなんだ。って思うよ。

 せめてな、人様に迷惑をかけないようにしてほしいよな。

 一時的に助けてもらったりはいいんだよ。

 でも、あとで、恩返しが出来るような素養を持てよ、と」

「日本はね【人様に迷惑をかけない文化】でしょ。

 でも、これは、特殊なのかもしれませんよ。

 西洋ではね【自分がなんとか生き延びたらいいっていう文化】でしょ」

「ぁあ〜〜〜〜」

「困ったら叫びなさい。って言ってるんだから」

「ね?自分を主張しないと生きられない文化なんだから」

「うん、だから、そうなったら大変だよ。

 あれもこれもって求めて原資がたくさんいるようになるんだから」

「ここ(学問のすすめ)でも言ってますよねぇ」

「そうだよ。この本は、いいことかどうかはわからないけども、

 とにかく、日本国民に覚悟を持たせるために気づきを言ってるんですよ。

 反骨精神を持って読むのもいいけど、まずは、素直に入れるべき。

 でないと人にやられちゃうから。それはいつの世も同じ。

 それを、言ってるわけですよ。このオッサンは」

「一万円札になったオッサンね」

「言ってますね」

「一番大切なのは智。なのね、知る。

 本質を見極めたい!そういうスタンスが必要になんの。

 それは、シンさんのこれも同じ、気づきなの。

 その点で符合してるな。だから、『自覚のすすめ』もいいけど

 『学問のすすめ』もいいんじゃないか、

 そう思ってこれを取り上げたんだよ

 ゴエモンも、あと5回くらい読んだら、それがわかるよ」

「5回読んだんだよな。アッ、来る前に読んで、今読んだから7回か」

「いや、今のは読んだうちに入らないから」

「なんで、声だして読んだ方が入るだろ」

「ダメなんっすよ。読むのに精一杯で集中できないから」

「アハハハハッ、そんなもん?」

「大丈夫、俺たちは待ってるから」

「へへへへっ、なに、それ」

「そうだ!今度は、こうしよう。とりあえず、読む。

 そのあと、ゴエモンに講義してもらおう。わかってるんだから」

「うん、そうだよな。字は読めなくてもわかるって言い張ってるんだから」


  そんなわけで、次回会講二部は、

  『学問のすすめ』≪初編≫をゴエモンが講義することになりました。







  2012年1月15日


第一部 『自覚のすすめ』講義  【自覚のすすめ】


塾長
「宿題やってきた?」

イヤミさん
「なに?そんなのあった?」

ゴエモン
「分からない点、分かりにくい表現、

 または、印象に残った部分を書いてくるってのですよね」

「ないもん」

「ないって、、、」

「スーっと入ってくるから、な〜んも無い」

「そぉっすよ。俺も塾長がどういう人かって

 分かってるから、ああ、言いそうだなぁ。って」

「あのねぇ、それじゃ、終わっちゃうじゃん。

 せっかくオレが説明する気満々で

 こうやって、資料まで用意して来てんのにさーーー」

「あっ!じゃぁ、あれ、塾長らしいなぁ。

 っていうところで、最初のところですね

 『地球を人間のからだだとしますと、

  人間というのはウイルスなんです』って

 こういう表現は塾長らしいな。と」

「そうだな、こういう発想はユニークでしんちゃん(塾長)らしいな」

「それ、これ!これいこう!最近ね、こういう本を読み出したんだけど」


  福岡伸一さんの『生物と無生物のあいだ』を見せる塾長


「あぁー、出たぁーーーーー」

「福岡伸一、ウン、いいねぇ」

「どうも、この、ウイルスってのがねぇ。

 意味わかんなくて書いちゃった感じなのよ

 ウイルスと細菌、あれ?微生物?ん?なんだぁ?」


  ページをめくる塾長


「あ、これか、ん?違うか。まぁ、いいや。

 ウイルスと細菌は違うんだってね。オレ、混同してた」

「ウン、違うね。で?」

「まぁ、あれですよ。オレって、

 ケッコー言葉の意味をきちんと把握せずに使ってるなぁ。ってね。

 それでいて、まぁ、いい線いってるかな、みたいな。

 書いておきながら、こういう専門家の本をあとから読んだりして

 あらためて、自分の思い込みに確信を持つ、みたいなね。

 言ってみれば、オレは言葉の意味を理解しないまま

 『自覚のすすめ』を書いちゃったなーーぁ、と」

「まぁ、それも、らしくていいんじゃないっすか?」

「あっ、そいでね。これからいくと

 地球はイキモノに入んないのかなぁ。

 オレの中では地球とか太陽とかもイキモノの中に入ってるんだけど」

「地球はイキモノとは違うだろう」

「でも、活動してるでしょ。なんかその、中で燃えてて」

「燃えてるわけだけど、地球をイキモノとは言わないだろ」

「でも、そのエネルギーは、いずれは無くなるわけで」

「まぁ、そうだな、いずれは無くなるわけだけど」

「それは死ぬってことでしょ?寿命がある」


  この話は結論が出ないまま、太陽光発電の話、

  そして、補助金、既得権益の話から話題は行政へと飛びます。


「結局、うだうだ言ってるけど、何もしないし、何も決めないよ

 民主党ってのは、ヤルヤル詐欺だからね」

「上がバカなんだよ!」

「沖縄だって、そのうちアメリカのほうから出て行っちゃうよ」

「でも、日本って、昔からそうだったんじゃないんですかね。

 上にいくほど責任の所在があやふやになっていく

 だけど、乗っかってるヤツラがどんなことしたって、変わったって

 国民が賢いっていうか、ブレないでやってきた。みたいな」

「でも、これからはそうはいかない」

「変なヤツが生まれて(育って)きてるし

 変なヤツが入ってくる時代になったからね」

「白人のやることは、汚いんだよ。

 アジアの植民地なんて、とんでもないことをしてたんだからね

 ヤツラは帰るときは造ったものは、ぜーんぶ壊して帰ったんだから」

「日本は、道路や学校を作ったりして

 現地の人たちを教育していったし、

 軍隊の教育もした。そのおかげで独立できたんだ!

 って党首の人とかが言ってるんだから。どこの人でしたっけ?

 日本というお母さんは、自分の体を犠牲にして私たちを生んでくれた。

 とかなんとか。10年くらい前かな、オレ大連にいったんだけど

 向こうの知り合いがね、ここの水道管は日本が満州国を建てたときのものを

 今でも使ってるんです。って言ってた。

 だから汚くてそのままでは飲めない。ってオチがついてるんだけど」

「インドネシアなんかひどかったんだから」

「米を作らせないでコーヒーとか強制的に作らせて

 食糧は高い金で買わせて、借金地獄にしてこき使ってたんでしょ」

「日本だけが白人に抵抗したんだから」

「ゴエモン、インドネシア分かる?」

「わかりますよ」

「場所じゃないぞ、どこが支配してたか」

「いや」

「オランダ。ベトナムはフランス、フィリピンがアメリカ、

 あとはだいたいイギリスって感じかな。タイだけは独立してた。

 あっ、そういえば、武田先生(武田邦彦さん)の

 現代のコペルニクスとかなんとかって、動画があるでしょ」

「あるねえ、動画は見てないけど」

「あれで、パキスタンだったかなぁ

 蒸気機関車を見た現地の人たちがそれを研究して

 ミニチュア版を作ったわけですよ。そして、見てください!と

 イギリス人に誇らしげに見せたんです。イギリス側は

 その製作に関わった人間を全部集めさせて銃殺してしまった。と」

「手首を切っちゃったんじゃなかったか?」

「いや、それはインドの話ですね」


  この部分の話は、 ≪村田たつみ≫さんのブログ に動画があります。


「ひっでぇ〜〜」

「日本はそういうことはしないんだよ。

 ヤツラは自分たちの利益のためだけに植民地を利用してるんだから。

 台湾なんか、どこも統治できなかったのに、

 日本が入って、人口が増えてるんだからね」

「日本って、なんか、特殊なんだよね、

 イラクの復興で自衛隊の宿営地近くに砲弾が落ちたとき

 日本の宿営地を守ろう!って、デモがあったんだってね。

 ありえないことで、ほかの外国の部隊が何故だって、聞きに来たらしい」


  これに関しては、 こちら「ユキさん」のブログ記事 から動画をご覧ください。


「そういう報道は一切ないんだ。特にNHKはな」


  報道のあり方から、東北被災地の話、そして公務員給与の話へ


「ヤツラ、それにふさわしいだけの仕事してないんだから」

「だいたい、民間の倍から3倍とってますからね」

「そんなに?でも、どうなの、その給料減らすとして、

 天下りに関わる総額と、どっちがデカイの?」

「そりゃ、公務員全体だよ」

「えッ、そうなの?

 その公務員ってエリートのなんとか省とかの役人だけのことでしょ?」

「そうですよ」

「たとえば、豊島区役所の職員とか、そんなのはそんなにもらってないでしょ」

「いや、それでも、仕事の内容からしたら、けっこうもらってんだよ」

「そうなの?あいつら〜〜あっ、そういえばね

 最近、上野駅でJR東日本の職員がビラ配ってんのよ。

 あれ、もらってみたんだけど、オレには、甘えてるとしか映んないんだけど」

「どんなですか?」

「まぁ、契約社員の話なんだけど、この2012年で契約が切れる。と、

 経営側の言い分は試験に合格したら正社員になれるようになってる。と、

 ところが合格率は3割に満たない状況だ!と、これってどうよ

 マシなんじゃない?世間はもっと厳しい中で生きてるだろ」

「ダメなんだよ、親方日の丸でやってきて、守られ、て・ん・の!」

「でしょ?だいたい、今の大学生、就職難とか言ってんじゃん

 あれ、企業がほしいレベルの能力がないってだけだろ?」

「甘えてんっすよ」

「そんな学生を保護するような政策は間違ってるよ」

「だいたい企業が外に出て行ってんだから

 就職先が減るのが当たり前じゃないか」

「しかも、採用された、優秀であるはずの人材が、

 外国に行くぐらいだったら

 出世しなくていいですから日本に居たい。とか言ってんでしょ」

「ダーメだ、ダメだ」

「公務員の話に戻るけど、年金を40万もらってるやつがいるんだって?」

「40万はないだろ。あ?ありうるのか」

「なんか、ラジオで言ってた。でも、やっぱりオレは天下りが許せない」

「許せなくても、あれはあれで会社の役には立ってるわけだからな」

「雨乞いしてるんだから企業も悪いんだけど、不思議なんだよね。

 天下りって、今なんか週刊誌に名前まででたりすんじゃん

 オレだったら、恥ずかしいよね。家族いたら自殺するよ。平気なの?」

「サムライがいなくなったんだよ。百姓が役人になった」

「商人じゃないの?オレの中では百姓と武士は同根なんですよ」

「そう、商人」

「それじゃあ、いけない。と、そういうわけで、こういう場所を設けたんだけどね。

 なんか、いい時間になっちゃったねぇ。話はまとまらず広がるばかりだし

 まぁ、結論としてはこうかな

 著者は自覚のないままに『自覚のすすめ』を書いた。と」

「ムリに、そっちに持っていくことはないだろ」

「一応、『自覚のすすめ』の講義だから」


次回は【自覚と洗脳】になります。





第二部 テーマをきめての論議

  今回は、そのテーマを決めるというはずでした・・・


  焼酎の一升瓶と、お湯割セットが運ばれてきます。


「予想はしてたこととはいえ、ずいぶん話が広がったねぇ」

「いいんじゃないっすか」

「見事に、まとまることなく、広がりっぱなしだったな」

「だいたい、なんで植民地の話なんかが出てきたの」

「沖縄の話になったから」

「公務員の給料の話とかは?」

「あれですよ、被災地の話をしてて。。。」

「じゃ、沖縄の話の前?」

「いや、それより後です」

「東北の漁業の話をしたからだろ」

「あぁ、使ってんのかわかんないような港が多すぎるって話

 漁獲より、港の補修工事事業のほうがメインになってるって、、、」

「うん、東北はいっそこの機会に統合したらいいとか言ってたな」

「久米宏のラジオで聞いた話ね。  あれ?じゃ、それ、どこからきたの?」

「なんでだったかなぁ」

「保護したら弱くなるって、補助金の話だろ」

「あぁ、原子力の話?なんとかなるもんだねぇ」

「3人寄れば文殊の知恵ってな」

「モンジュって、なんかあったね」

「高速増殖炉」

「まぁ、イイヤ、それでぇ?」


  こんなことを一時間ほど続けてます。

  そして、結論が出ました。


「やっぱ、録音しよう!」


  ゴエモンは料理の注文をしに席を立ちます。


「一応ね、どういう質問して、こうして、ああしてって

 自分の中では筋書きがあって、それに対する反応とか質問とかを

 資料の余白に書き込んでいけば、とか思ってたんだけど、

 いきなり出鼻をくじかれちゃったからなぁーー」

「あははははっ、そんなもんだ」

「で、どうします。テーマ。なんか言ってましたねぇ

 『学問のすすめ』とか、一部が『自覚のすすめ』で、

 二部が『学問のすすめ』おもしろいけど、

 オレは、福沢さんのなら、西郷さんが西南の役で倒れたときかな、

 それから少したってからだったかな、『瘠我慢の書』とかなんとか、、、

 今の時代だったら、そっちのほうが必要なんじゃないかって・・・」


  『瘠我慢の説』ですね。


  ゴエモン不在中にけっこう好き勝手に言い合い

  ほぼ『学問のすすめ』できまったような状態です。


  店では、カウンター付近で騒ぎ始めています。


「イヤミさーーん」

「塾チョーー、イヤミさーーーーん」


「なんか、騒がしいですねぇ」

「いつまでアイツは油売ってんだ。学ぶ気がないよな。あれは」


「塾チョーー、イヤミさーーーーん」

店の女将
「イヤミさーーーーん」


「呼んでるみたいですね」

「しょうがないなぁ」


  2人も立ち上がりカウンターに向かいます。


「早く、早く」

「イヤミさん、早く吹き消して!燃えちゃうから」


  前日の14日がイヤミ氏の64回目の誕生日で

  ケーキではなく大量のポテトサラダに

  64本のろうそくがささっており、その多さから

  全ての火がひとつになり大騒ぎになっていたところでした。


「なぁに、馬鹿なことやってんだよぉ。

 築64年経つけど、こんなふざけた祝いは初めてだよ!

 うれしいよ、うれしいけど、お前。食べ物を粗末にするなよ!

 しょうがねえな、もぉう。お前らも一杯ずつ飲め!」

「ありがとやッス」


  3人が席につき、しばらくすると

  ゾロゾロと従業員がジョッキをかかえて現れます。


従業員一同
「おめでとうございます。いただきまーーす」


  料理が運ばれてきます。

  その中には、あの、ポテトサラダも・・・


「ほら、ゴエモン、ポテサラにロウが残ってるじゃないか」

「さっき、抜くときにだいたいは拾ったつもりなんっすけどねーー」

「大丈夫だよ。あのロウソクは

 食品に使っても大丈夫とか書いてあったから、あれにしたんだから」

「大丈夫でも、これは口に残るな」


  ポテトサラダを持って厨房に向かうゴエモン


「『学問のすすめ』はな、やっぱり、音読するのがいい」

「音読ですか、それも大事なことですよね」

「まず、キチンと読めるかどうか、それが大切なんだよ」

「塾チョーーッ」

「なに?」

「食べても大丈夫、なんて書いてないっすよ」

「ウソォ!」

「細いから、フルーツや食品などにもさしやすい。

 って書いてあるだけですよ」

「あっそう!安全なんじゃなくて、使いやすいってことぉ?」

「ことぉ?じゃなくて。。。

 あ゛ぁ゛〜〜、俺、安心してさっき飲み込んじゃったよぉ」

「ダメだよぉーーちゃんと読まないと」

「ンモーーーッ、頼みますよ!」

「ゴメンね。で、次回は『学問のすすめ』でいくから」

「エッ!?」

「とりあえず≪初編≫ね、ちゃんと読んでおいでよ」

「それ、もう、決まり?」

「決まり。で、いいですよね?」

「あぁ」

「さっきね、話してたんだけど、日本人ってなんか違うじゃん

 たとえば、戦時中に連合軍の間では

 『ドイツ人には見せるな!日本人には話すな!』

 なんて、ことが言われてたらしいけど、

 ドイツ人は見ただけで、それを理解して、

 たとえば新兵器でも作っちゃうわけだ。

 日本人は、見なくても、聞いただけで作っちゃうってね

 まぁ、そういうことで恐れられてた。というか

 不気味がられてたっていうかね。

 【第一部】でもあったけど、

 パキスタンの人は見て造ったわけで、これは優秀なんだけど、

 日本人は、蒸気機関なんかは、

 本で読んだだけで造っちゃったんだよな」

「うん」

「この、賢さってのは、どこから来るのか?

 オレねぇーー、日本語ってものが、

 すごく貢献してるような気がするわけ」

「日本ってのは優秀なんだよ

 漢字ってのは中国から来たって言ってるけど、

 なかには、輸出してる漢字もたくさんあるんだからね」

「中国が逆輸入したってカンジ?」

「いいから。。。うーん、なんていうかな。

 ひらがな、カタカナ、漢字ってね。

 これが脳にすごくいい影響を与えてるんじゃないか?

 って、そういうこと、思うわけよ」

「はぁ」

「たとえばさぁ、カメレオンって色を変えるじゃん

 あれ、脳で指令出してると思う?オレは思わないんだよなぁ」

「うん、違うと思う」

「酸っぱい物見たらツバが出てくるとかさぁ

 なんか飛んできたら目をつぶるとかさぁ」

「そう、うそ、そう!」

「なぁ?そういう反応だろ?だと、思うわけ

 もしさ、カメレオンが脳で指令出して色変えてたとしたら

 オレ、カメレオンは、今、スッゴク進化してるはずだと思うんだよなぁ」

「言えますね」

「でね、日本語っていうものが

 脳にとっての刺激っていう点で、スゴクいいんじゃないかなぁ。

 なんてことを思うわけよ。だから、詰め込みとか言われようが

 ガンガン、詰め込んじゃってさ、

 ガンッガンッ、脳を鍛えたほうがいいんじゃないかなぁ

 その、ひらがな、カタカナ、漢字、ヘタすりゃ横文字だろ?

 こういうところが、思考の柔軟性っていうかさ、広がりになったりね」


  なにしろ、2時間の予定が

  ラストオーダーの時間までいたわけですから

  話しが飛ぶこと、限りがありません。


「年末にね、山本五十六の映画を見てきたんだけど」

「あーんなのダメだ!」

 五十六みたいなのを祀り上げるような映画はろくなもんじゃねぇ」

「いや、祀り上げてるわけでもないんですよ。

 ここが厄介なところ。五十六さんの犯したミスを、

 比較的正直に描いてるんです。ところが、です。

 見た人が勘違いしちゃうんですよ。

 オレはねぇ、ここは気がつかなかった。

 これだけ正直にエピソードがちりばめられてりゃ

 人としてね、なんての?人間味のある人だなぁ。みたいな

 そういう感想にはなっても、指揮官としてダメだろ!

 見た人は、そう判断するって思ってたんですよ。これが甘かった。」

「うん」

「ブログで知り合った人で

 毎年、サイパンに慰霊祭に行ってる人がいるんです。

 主催してるのかな?そういう人です」


  ≪なまくら二等兵さん≫といいます。

  ブログはこちら ⇒  太平洋戦争の傷痕 次世代への橋渡し


「その人が、この映画の危険性を教えてくれたんですよ。

 『僕が見ると』その人の言葉なんだけど、

 疑問点がいくらでも出てくる。と、

 だけど、事実を知らない人が見ると、

 誤解を招くんじゃないか?っていう点が多々ある。と、

 たとえば、南雲(機動部隊司令長官)が永野(軍令部総長)の

 部下のように見えて、南雲は永野の命令に従った。

 こんなふうに受け取ってもおかしくない。って言うんです。

 実際には南雲は連合艦隊の中の一軍の長だから

 五十六さんの部下であって、命令できるのは五十六さんだけ

 明確な命令なり指示を出してない五十六さんがおかしいんだけど、

 知らない人が見たら、永野と五十六が反目しあってて

 南雲は永野派で、永野の意に従った。と、

 でも、実際に、五十六さんが命令したら

 たとえ、強い永野の意思を感じてたとしても、

 軍人である南雲は五十六の命令に服しますよ。

 こういうことが、軍隊の組織が分からない人が見ると

 まったく違って見えてくる。って言うんですね。

 オレ、不安になって、ブログに追記記事書いちゃったもん」

「その人にも、参加してもらおう!」

「いいっすね」

「いやぁ〜確か、その人、岐阜かどっかの人だったと思う」

「ヨシ!じゃあ、今度は鵜飼を見ながらやろう」

「それって、岐阜に行くってこと?」

「あのねぇ」


  塾長の記憶違いで≪なまくら二等兵さん≫は三重県の人です。



  そろそろ、お開きというところで

  ケーキではなかったことが心底にあったのか・・・


「デザートはないのか?」

「この3人に、デザートは必要ないでしょ」

「相手をおもんぱかる。っていうなぁ。。。」

「ハイハイ」


  ゴエモン、買いに走ったようです。


「マルゴの羊羹がいいな」

「なんですか、それ?」

「いいんだよ、あの、砂糖の口に残る感じが・・・」

「イヤミさん、ハイ」


  今度は、ケーキに6と4の形をしたロウソクが・・・


  店を出るとイヤミ氏が騒ぎ出します。


「ラーメン食べに行こう」

「なに系がいいですか?」

「オレは細麺がいい、でも≪天神≫は嫌い」

「オレ、太麺が好きだから、知らないなぁ。あったっけ?」

「ちょっと、思い当たらないなぁ」

「昔風の、、、」

「中華屋さんのラーメンみたいのでいいんですか?」

「そう、中華そばな、いいなぁ」

「この前、塾長と行った、あの中華屋でどうですか」

「あぁ、あそこなら日曜日に開いてたな」

「じゃ、イヤミさん、こっちです」

「おう、ヨシ!行こう!」


  しばらく歩く3人


「あ、こんな時間じゃないか、まにあわねぇ。

 ラーメンなんか食ってたら、帰れなくなる」

「そうだよな、もう、12時近いもんな、ゴエモンは帰れるのか?」

「大丈夫ですけど、俺も、だいぶやばい」

「じゃあ、これで解散っていうことで」


  次回のテーマは『学問のすすめ』≪初編≫となります。






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